2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of cybernetics of physical performance evaluation system by spatio-temporal analysis for junior athletes
Project/Area Number |
15K01599
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Research Institution | Sapporo International University |
Principal Investigator |
小林 秀紹 札幌国際大学, スポーツ人間学部, 教授 (40280383)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 慣性センサ / ニューラルネットワーク / サイバネティックス |
Outline of Annual Research Achievements |
慣性センサによる身体運動のキネマティクス測定は簡便かつ測定範囲の制限を受けない計測が可能である。慣性センサから得られる身体運動計測情報は、加速度や角速度であり、角速度の積分演算や重力加速度の変換からデータを得ることができる。また、急激な変化が生じたり、非線形性を示すデータ等身体運動における神経系サイバネティックス系を評価する場合は、時間の要素を含む解析の適用が望ましい。慣性センサから得られる情報について、カルマンフィルタによる状態空間モデルを適用し、競技におけるフォームの測定評価を行った。また、フォーム分析によって得られた変量データとフォームの質的評価データとの比較を行った。さらに慣性センサを使用し、カーリングのデリバリーフォームを計測し、ストーン速度に関連のある要因を抽出することを目的とした。被験者は3名の女子カーリング選手であった。4種類のストーンのスピードについてそれぞれ4回投石を行った。慣性センサは3軸のジャイロ、加速度、磁気の各センサで構成され、デリバリーにおける各相対座標系の 3 次元加速度および角速度を測定した。また、ストーンの速度は光電管で計測した。本研究の結果、慣性センサから得られたデータを空間に描画し、動画フォームよりも情報を圧縮した判断が容易なフィードバック分析を行うことができた。また、特徴的なフィードバックデータと質的評価によるフォーム評価は同様な観点からなされていることが確認された。ストーンの速度を運動パラメータから推定するためにニューラルネットワークを適用した結果、実測値に対する推定値は10%未満の誤差であった。ニューラルネットワークは、カーリングデリバリー動作における運動パラメータからストーンの速度を推定する一つの有用な手段になると推測される。
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