2016 Fiscal Year Research-status Report
骨格筋線維サイズおよびタイプ変化に対するマップキナーゼの関連
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15K01620
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大石 康晴 熊本大学, 教育学部, 教授 (10203704)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マップキナーゼ / ヒラメ筋 / 足底筋 / 筋線維組成 / リン酸化 |
Outline of Annual Research Achievements |
徐神経ラットヒラメ筋と足底筋の筋線維組成変化とリン酸化マップキナーゼの発現量変化について検討した。1週間の徐神経後、ヒラメ筋で57%、足底筋で51%の筋重量の低下がみられた。さらに、筋重量の顕著な減少にもかかわらず、足底筋では筋線維組成に有意な変化は認められず、タンパク質発現量に関しても、Hsp72, Hsp60, PGC-1, リン酸化マップキナーゼともに、変化は認められなかった。これに対しヒラメ筋では、遅筋線維の割合が減少し、遅筋+速筋(ハイブリッド)線維の割合が増加した。これは、ヒラメ筋の筋線維タイプ発現型が slow type から fast type へとシフトしていることを示唆するものである。Hsp72, Hsp60, PGC-1 タンパク質の発現量は有意に減少する一方で、リン酸化マップキナーゼの発現量は有意な増加が認められた。これらの結果は、リン酸化マップキナーゼが速筋タイプの筋線維の発現に関与することを示唆するものである。 本結果に関しては、2016年のEuropean College of Sports Science において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年間の研究計画のうち2か年が経過し、研究はほぼ予定通り順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、最後の実験を行い、できるだけ早い段階で論文としてまとめる予定である。また、得られた結果は国内外の学会において発表予定である。
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Causes of Carryover |
研究費は、実験に必要な薬品、消耗品等に使用したが、前年度までの薬品がかなり残っておりそれらを活用することにより予算に余裕が生じ、次年度にしよする予定である。旅費としては国内外の学会参加費等に使用した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験に必要な薬品や消耗品、学会参加費および旅費などに使用予定である。
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Research Products
(2 results)