2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of safety education material for emenrgency police call
Project/Area Number |
15K01651
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
豊沢 純子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (90510024)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | クライシス・コミュニケーション / 110番通報 / 共有知識 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は,前年度までに作成した動画素材を用いた教育実践を繰り返し行った。また,これまでの成果をまとめた論文が,査読過程を経て受理された(応用心理学研究,43巻)。学会の年次大会においても,本研究から得た知見を積極的に公表し,関連領域の研究者と意見交換を行い,更なる研究のヒントを得た(日本心理学会第81回大会)。 併せて,2つの新しい研究を行った。第一に,昨年度までの動画素材では,ひったくり犯罪のみを扱ってきたが,知見の一般化可能性を検討するためには,他の場面についても検討を行うことが必要であった。そこで,研究協力者の心理的負荷に配慮しつつ,日常的に発生しうる状況として,当て逃げ(物損事故)とひき逃げ(人身事故)の動画を新たに作成した。また,この新動画を用いた研究実践を行い,問題点をまとめて動画を修正し,再度,別の協力者に対して研究実践を行った。 第二に,これまでの研究は主に大学生を対象としており,実社会の中で実際にどのような問題が生じているのか,これまでに得た知見が実社会においてもあてはまるのか等を確認することができていなかったため,一般成人(500名)を対象としたインターネット調査を行った。この調査では,通報経験(回数,内容),通報結果の成否(例:うまく通報できたと思うか),通報に関する知識(例:通報要領,現在地認知システム),うまく通用できなかった場合の理由,今後の通報意図等を測定した。この結果については,研究開発期間終了後も引き続き分析を行い,学会等で発表する予定である。 研究期間全体の中で作成した動画素材は,今後も申請者の勤務する大学等において,教育実践に活用する予定である。また,研究成果は研究期間終了後も引き続き,学会や雑誌を通じて世の中に発信していく予定である。
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