2015 Fiscal Year Research-status Report
摂取を避けたいと感じる塩分濃度の個人差の解明と減塩指導への応用
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15K01653
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| Research Institution | Shimane University |
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Principal Investigator |
磯村 実 島根大学, 医学部, 准教授 (40272497)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 高血圧 / 塩分摂取量 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は忌避的反応を検査する方法の開発を行った。濾紙法では濾紙そのものにも味があることから不適切と考え、食塩水を用いる方法を取ることとした。舌上への滴下法は検査時間が長くかかるため、少量の食塩水を口中に含み、その塩味の摂取を避けたいかどうかを答えてもらう方法をとった。濃度勾配は５種類の異なる濃度の食塩水（0.25％、0.5%、1％、1.5％、2％）とし、薄い濃度のものから順にテストをする方法とした。この方法をもちいて、特定健診受診者1,256名を対象に忌避的反応のテストを行った。その結果、６割以上の被験者が1.5%の食塩水の摂取を避けたいと答えた。このことから忌避反応の閾値は1.5%前後であることが示唆された。一方で約16%の被験者は2%の食塩水でも摂取出来うると答え忌避反応の閾値が上昇していると示唆された。塩分チェックシートを用いた食習慣アンケートとの比較を行ったところ、忌避反応の閾値が高い人は塩分スコアも高くなる傾向が認められた。このことから塩分摂取量が多くなる食生活をしている人は忌避反応の閾値も上昇することが示唆された。一方ラットを用いた実験では、SHRとその対照動物であるWKYを用い、2 bottle法にて食塩に対する嗜好性を検討した。この結果SHRはWKYに比べて高濃度の食塩水も好み、忌避反応の閾値が高いことが示唆された。ラットゲノムの比較を行ったが、ENaC遺伝子には延期配列の違いは認められなかった。WKYの忌避反応は1.5%食塩水にて認められることから、ヒトにおける実験で推測された忌避反応を検査する方法として妥当なものと考えられた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、忌避反応を検査する方法の開発と評価を本年度終えることができている。ラットを使った評価については2系統を用いた忌避反応惹起濃度が異なることが示され、これをもとに分子メカニズムを解明する手がかりを得ている。
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| Strategy for Future Research Activity |
本年度に開発した手法について島根大学疾病予知予防プロジェクトによって構築された生活習慣病コホートを用い、3,000人規模にて調査を行う。またこの際、尿を用いた塩分摂取量の推定を行う。また、身長・体重などの基本的なデータに加え、血圧、降圧剤服薬状況などについてもデータの収集を行う。新規のコホート参加者については末梢血からのゲノムDNAの抽出もあわせて行う。これらのDNAを用いて塩味の味覚感受性に関連する遺伝子多型の解析を始める。
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| Causes of Carryover |
忌避反応の検査方法を健診受診者を対象として検査を行ったが、予定人数よりも健診受診者が少なかったため、消耗品が予定よりも少なくなり次年度使用額が生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は28年度に計画している健診受診者を対象とした忌避反応の検査の際の消耗品費として使用する予定。
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Research Products
(1 results)
