2015 Fiscal Year Research-status Report
抑うつ症状の予防を目的とした遺伝素因と社会・環境要因の交互作用の解明
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15K01654
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
武田 美輪子 島根大学, 戦略的研究推進センター, 研究員 (70750644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯村 実 島根大学, 医学部, 准教授 (40272497)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 遺伝素因 / 人間関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、島根大学が2006年以降、島根県内で実施してきた地域での健康調査(Shimane CoHRE Study)のデータ・サンプルを活用して、「精神的なストレス状況下において、不安を軽減するヒトニューロペプチドY(NPY)の分泌が遺伝的に少ない場合でも、地域内の互恵的な人間関係(ソーシャル・キャピタル)がバッファー機能を果たすことで抑うつ症状が軽減されるか否か」について明らかにすることが目的である。 そこで、平成27年度の研究においては、既存サンプルを活用した遺伝素因の解析、及び解析に用いる生活習慣や地域内の人間関係(ソーシャル・キャピタル)に関する変数について検討を行った。具体的には、島根大学が中山間地域に居住する高齢者を中心として自治体の特定健康診査・特定保健指導に合わせて実施してきた地域での健康調査のサンプルを活用したSNP(Single Nucleotide Polymorphism)解析を実施した。合わせて、先行研究に関する検討を行い、本研究の解析において用いる生活習慣、及び地域内の人間関係(ソーシャル・キャピタル)に関する変数について決定した。 これらの研究成果に基づき、平成28年度以降においては、解析用のデータを構築するとともに、定量的な解析を実施し、上記で示したヒトニューロペプチドY(NPY)、地域内の人間関係(ソーシャル・キャピタル)、及び抑うつ症状の関係を明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究計画で想定した内容について実施することができた。したがって、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本年度得られた成果を踏まえて、解析を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
遺伝素因の解析において、当初想定していたターゲットに加えて、追加で検討することが有益であることが考えられた。そのため、解析に係る費用を縮小し、新たなターゲットの検討後に再解析を実施することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
解析において要する費用として執行予定である。
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