2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development and epidemiological study of an electronic sleep improvement program on parents and children
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15K01658
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
笹澤 吉明 琉球大学, 教育学部, 准教授 (50292587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姜 東植 琉球大学, 工学部, 准教授 (00315459)
小林 稔 琉球大学, 教育学部, 准教授 (70336353)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 睡眠改善プログラム / アプリケーション / 親子 / 児童 / 学力向上 / eラーニング / 疫学調査 / 縦断的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年の介入研究では、311組の小学5,6年生男女とその保護者に、児童には週1回の睡眠教育をQ&A方式の15分程度の授業を行い、保護者には同内容の睡眠だよりを配布し学習してもらった。また、睡眠日誌は1週間の睡眠位相が見られ、上段は親、下段は児童にして視覚的に睡眠を観察できるようにし、目標、達成度、満足度、食事のタイミング等も記載させ、一週間毎に回収し、赤ペンのコメントをフィードバックした。293組の対照群と比べ、介入群は、児童の算数、理科、社会の主観的学力が有意に向上し、睡眠時間の改善、睡眠の満足度と睡眠の質の向上が有意にみられ親子の睡眠介入プログラムの有効性が検証された。しかしながら、保護者の睡眠習慣の改善は見られず、睡眠だよりという間接的な方法によるものと考察された。そこで2017年の介入研究は上記の介入方法をパソコンやスマートフォンなどのモバイル端末でできる、eラーニングによる睡眠教育と睡眠日誌のアプリケーションを作成して行った。eラーニングは44教室で、解説者の動画とパワーポイントを組み合わせたものであり、アクセスの時間を考慮して2、3分程度の授業に設定した。睡眠日誌アプリケーションはマウスやタッチパネルでグラフィカルに入力でき、アプリケーション上でフィードバックも行った。これによって、いつでもどこでも親子で取り組める睡眠介入プログラムを実施し、特に保護者に対しての介入の充実を図った。しかしながら、279組の小学4,5年生とその保護者のうち、介入に取り組んだのは9組に留まり、インターネットを通じた睡眠改善プログラムの有効性は検証できなかった。アクセスしなかった原因は、時間が無い、睡眠教育の必要性を感じない、操作が難しいなどであった。睡眠教育のエンパワメントや、操作性の簡便化(ウエアラブル端末使用、ポップアップ機能の工夫等)が今後の課題となった。
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