2016 Fiscal Year Research-status Report
学校教員を対象としたうつ病予防プログラムの開発とその効果
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15K01680
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
種市 摂子 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 特任助教 (20618524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
布山 毅 東京藝術大学, 大学院映像研究科, 教授 (10336654) [Withdrawn]
安藤 俊太郎 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (20616784) [Withdrawn]
東郷 史治 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (90455486)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 運動習慣 / 教職員 / 学校 / うつ病 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、首都圏の教育委員会および公立の小中学校で教職員の職場ストレスおよび運動をはじめとする健康習慣についてのヒアリングを実施した。前年度に完成した運動推進の動画とともに、当該年度は、リーフレットも作成した。さらに、首都圏の公立学校及び教育センターの教職員を対象に、質問紙による運動習慣および主観的健康観の実態調査を実施し、リーフレット配布および動画視聴の推奨により、運動量の増加および主観的健康観の向上がみられるか否かについて検討した。調査の結果、学校教職員において、運動習慣がある者の方が主観的健康観が良好であり、運動習慣についてコミュニケーションの機会がある者の方が、より運動量増加に繋がりやすいことが示唆された。また、本調査結果をもとに、教職員を対象とした精神保健に関するセミナーを実施し、精神保健向上に向けての運動習慣の重要性についての知識・理解向上を図った。今後、私立学校も含め同様の調査を実施予定である。また、学校現場だけでなく、医療機関からの協力を得て、学校教職員を対象とした運動習慣、抑うつ、健診結果との関連を明らかにするためデータ収集を終えている。今後、データ解析予定である。本調査結果は、前記と同様に、医療機関はもとより、学校教職員にも結果をフィードバックし、うつ病予防、健康増進への活用を図る予定である。 一方、過去の運動疫学の知見をレビューし、運動習慣と抑うつと心肺持久力との関連についても明らかにした。今後は、うつ病予防に向けての運動推進について、効果的な情報提供のあり方を検討予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教育委員会からの協力を得るのが難しく、幾つかの公立学校からの協力は得られたものの、各学校あたりの教職員数が20~30人と少なく、対象者数の確保が難しい状況があった。今現在、私立の学校法人の協力が得られたため、本年度は、私立学校も含め、うつ病予防・メンタルヘルス向上に向けての運動推進を図り、その結果を示す予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今現在、私立の学校法人の調査協力の同意が得られたため、本年度は、私立学校も含め、うつ病予防・メンタルヘルス向上に向けての運動推進を図り、その結果を示す予定である。また、健診機関および健診機関受診者の調査協力の同意も得られており、就業カテゴリーとして一般勤労者と学校教職員とを区分しているため、学校教職員における運動習慣とメンタルヘルスとの実態を示すことは可能と考えられる。
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Causes of Carryover |
進捗が想定よりも遅れたため、次年度に予算を残す必要があったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データの入力業務の外部委託および学会発表、精神保健関連の専門書の購入を予定している。
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