2017 Fiscal Year Research-status Report
脳のアンチエイジングを目指した小頭症責任遺伝子ASPMの神経幹細胞活性化機能解明
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15K01722
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
丹藤 創 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80423870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 恭子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80243301)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 加齢・老化 / ASPM / 神経幹細胞 / MRI / 行動表現型 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 成体神経幹細胞活性におけるAspm機能:BrdUラベル、免疫染色(nestin、Pax2、GFAP、phosphorylated vimentin、DCX、Tuj1、NauN、PCNAなど)を用いて、海馬歯状回顆粒細胞下帯(SGZ)全領域における神経幹細胞の増殖・分化動態を解析した。生後10週齢では、Aspmノックアウト(KO)、Aspm野生型(WT)の間で、神経幹細胞増殖活性、未熟神経細胞、グリア細胞への分化に有意差はなかった。40-50週齢、70-80週齢、100週齢の高齢マウスでは、Aspm KOマウスで、WTに比し、有意にBrdU陽性細胞、神経幹細胞数が減少しており特に腹側海馬で高度であり、成体神経幹細胞の対称性分裂異常が示唆された。 2) in vivo MRIによる脳の時空間的変化と組織学的検証:Aspm KO、Aspm WT、雌雄の4群でMRI(T2強調画像、拡散テンソル画像)を生後3週齢、10週齢で施行した。拡散テンソル画像から算出されたFA値は、生後3週齢、10週齢において、Aspm KOでは、Aspm WTに比し、大脳白質、外包、内包、海馬采で有意な低下をみた。同週齢において、脳組織のBodian染色、髄鞘染色を用いて細胞密度、神経突起の性状に関して組織計測学的解析を施行し、神経突起の走行(垂直方向・水平方向)、突起形状、束形成などの変化がFA値に影響を与えることが明らかになり、論文発表した(Ogi H, Tando S, Itoh K et al. Neuroscience, 2018)。 3) 行動表現型解析:Aspm KO、Aspm WTマウス(生後15週齢と50週齢)において、高架式十字迷路、IntelliCageを用いて、学習機能、社会行動、不安行動などを解析し、Aspm KOに伴う行動表現型の特徴を見出した。論文作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Aspm KO、Aspm WTマウスの加齢変化を解析するために、当該マウスの繁殖・維持に物理的な時間を要したため、解析がやや遅れている。現在、サンプルが取得できたので、集中的に解析を実行している。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 生後の脳発達におけるAspmの機能解析:Aspm KO、Aspm WTマウスを用いて、40-50週齢、70-80週齢、100週齢で、海馬歯状回顆粒細胞下帯(SGZ)における神経幹細胞の分化動態を解析する。さらに、レーザマイクロダイセクションを用いて、海馬のSGZからRNAを回収し、神経幹細胞の活性・分化に関連する遺伝子群の発現解析を行い、老化脳において、Aspmが神経幹細胞の活性に及ぼす機能を明らかにする。
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Causes of Carryover |
Aspm KO、Aspm WTマウスの行動実験を複数クールに分けて遂行しており、最終クールが2018年7月終了予定であり、その後、論文化する。論文作成費の一部に当該使用額を充てる。
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Research Products
(1 results)