2016 Fiscal Year Research-status Report
成長期の骨発達の評価と成長期運動器障害予防プログラムの開発
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15K01748
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
大高 麻衣子 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50465803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平元 泉 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60272051)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 成長期 / 骨発達 / 運動器障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、過度な運動による小児の運動器障害・疾患の増加が問題視されている。成長期の運動器障害・疾患は、骨端線閉鎖前後でそれぞれ特徴が異なり、発達段階に合わせた対応が必要である。そこで、成長期の骨発達の実態を明らかにするために、A県内の小・中学生を対象に運動器検診を実施した。 検診は平成27度は、平成27年10月にB小学校6年生、12月にC中学校1~3年生、平成28年3月にD小学校3~5年生を対象に行った。平成28年度は、平成29年3月にD小学校3~5年生を対象に行った。実施者は、整形外科医、臨床検査技師、理学療法士、トレーナー、看護師、誘導担当の9~10名で、内容は、1.事前アンケート(学年、性別、スポーツの状況、骨・関節の痛みや部位)、2.上下肢の運動器機能チェック(「運動器の10年」日本委員会監修、財団法人日本学校保健会制作「学校の運動器疾患・障害に対する取り組みの手引き(DVD版)」を参考に、歩行、片脚立ち、しゃがみ込み、前屈など8項目)、3.超音波検査(痛みがある部位および脛骨骨端部の発達段階および骨端線閉鎖状況、軟骨厚)、4.診察(アンケートで痛みのある部位と膝の圧痛の有無)とした。また、児童・生徒、保護者、学校責任者の許可を得て、過去3年間の身長・体重のデータを収集した。 その結果、小学生では、5~6年生に成長のスパートを迎え、その時期に脛骨の骨発達が変化することが明らかになった。また、骨発達は男子より女子が早く、軟骨厚には性別、体格、スポーツ時間が影響する可能性が示唆された。現在、中学生の結果についても分析をすすめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、小学5~6年生を対象としていたが、小学生の骨発達の状況から、中学生の骨発達の評価も必要と考え、対象を追加して実施することができた。調査では、計画のとおり、整形外科医や臨床検査技師、理学療法士、トレーナーの協力を得て、専門的立場から助言を得て実施することができた。また、調査対象には、平成26年度の予備調査から引き続き協力を得られた対象もおり、縦断的な分析もすすめている。
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Strategy for Future Research Activity |
調査結果の分析をすすめ、成長期の骨発達と関連因子について、結果を公表していきたい。また、骨発達にあわせた運動器障害予防のためのプログラムについて、整形外科医、臨床検査技師、理学療法士、トレーナー、看護師間で検討をすすめ、児童・生徒、保護者をはじめ、学校責任者や養護教諭、部活動の指導者を対象に、情報提供と啓蒙をすすめていきたい。
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Research Products
(6 results)