2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of mother's difficulty scale for children's sexual maturation
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15K01777
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
河内 浩美 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (60387321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 久美子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (30336846)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 性的成熟 / 思春期 / 困難 / 親支援 / 概念分析 / 尺度開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は子育てにおいて子どもと多くのかかわりを持っている母親に焦点をあて子どもの性的成熟に対する困難感を測定する尺度を開発することを目的とし取り組んだ。 第1段階として「子ども性的成熟への困難感」の構成概念を明らかにするために「性的成熟」という概念について概念分析を行った。その結果、定義属性として「生物学的に成熟した状態になること」「生殖可能な状態になること」「女性の成熟段階評価は乳房発達と陰毛発育」としてまとめられた。更に文献を追加し「性成熟」についての概念分析を行い「性成熟は内分泌腺の発育に起因した二次性徴の発現や性的関心から開始され、「生物学的な成熟」「生殖可能な状態」「性に関する心理的な成熟」の側面を持ち、性機能を備えた身体的および性的行動がとれるようになることであり、その過程である」と定義づけられた。 次の段階として、明らかにされた「性成熟」の定義に基づき、子どもの思春期における性成熟に対して親らがとらえる困難さを明らかにすることを目的としインタビュー調査を行った。対象は、先行研究の検討より母親のみならず父親自身にも同様な困難さをもつ示唆が得られたため父親を含めた12名の親(父親6名、母親6名)とした。その結果「親子という関係性から感じる性的会話への話しづらさ」「具体的な性的質問に対する返答への難しさ」「親の介入への迷い」「子どもの性意識や性行動が把握できない難しさ」「性について話をするきっかけの判断の難しさ」といった困難さの実態が明らかにされた。これらの結果を基に尺度項目の開発が可能となった。 今後は、父親も含めた親を対象とした子どもの性的成熟に対する困難感尺度の開発を進めていく予定である。
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