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2017 Fiscal Year Research-status Report

高次報酬としての情報量の計算の脳内神経機構

Research Project

Project/Area Number 15K01843
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

中村 清彦  東京工業大学, 情報理工学院, 教授 (10172397)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2019-03-31
Keywords情報量 / 前頭前野 / 情報探索 / 細胞集団
Outline of Annual Research Achievements

本研究は「高次報酬としての情報量の計算の脳内神経機構」と題し、以下を目的とする。ヒトはより多くのことを知りたいという欲求をもっている。このことは、情報を得ること自体が報酬として働くことを意味する。食物や水は生存に不可欠な報酬であるのに対し、
情報や名誉などは2次的なより高次の報酬と考えることができる。このような高次報酬は多くの高次思考過程を駆動する原動力の一つとなっている。したがって、高次報酬に関与する脳内神経機構が解明できれば、それを突破口として高次思考過程の解明への新たな道を開くことができる。このために本研究は、高次報酬としての情報の量の計算に関与する脳内神経機構に焦点を絞り、その解明の推進を目的とする。
平成29年度には、前年度に作成した、サルに行わせる行動課題の刺激呈示装置の計算機プログラムを用いて2匹目のサルの訓練を行った。さらに、当該行動課題を習得した2匹のサルの前頭前野から微小電極を用いて神経活動を記録した。現在、得られたデータの解析を行っている。まず、各単一細胞の活動をノンパラメトリック統計解析法を用いて解析した。その結果、極めて少数の細胞の活動が情報量を表現していた。次に、細胞集団活動の解析を主成分分析法を用いて行った。初期結果として、前頭前野では細胞集団活動として情報量が表現されていることを示唆する解析結果を得ている。今後、データ解析を完遂させる。その解析結果から補足的な実験が必要となれば実施する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度にはサルに行わせる行動課題の改善のために進捗状況が計画より少し遅れたが、28年度にその問題を解決できた。そのため、進捗状況は29年度中にほぼ当初の実験計画に追いつくことができた。

Strategy for Future Research Activity

得られたデータの解析を完遂するとともに、必要に応じて補足実験を行う。それらを論文にまとめて公表する。

Causes of Carryover

(理由)初年度に生じた研究の遅れによって、初年度の助成金を28年度に繰り越した。研究の進捗状況は計画に追いつきつつあるが、29年度はまだ当初計画をすべて遂行出来までには至っていない。そのために助成金の一部が使用できなかった。
(使用計画)研究の遅れの部分を30年度に実施するために、29年度に購入を予定していた神経活動の記録電極250,000円と消毒液等の薬品100,000円を今年度に購入して、研究の遅れを取り戻しつつ、研究を当初の計画通りに完了する予定である。

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Published: 2018-12-17  

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