2017 Fiscal Year Research-status Report
アジア連携型長寿社会基盤構築に関する実証的研究:ICTを活用した広域多主体協働
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15K01882
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
金 恵媛 山口県立大学, 国際文化学部, 教授 (60405529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉永 敦征 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (30382386)
畔津 忠博 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (70285451)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高齢者イメージ / 国際研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アジアのなかでも急激な人口高齢化が観察される日本、韓国、シンガポール、そしてタイにおける長寿文化、高齢期の生活環境、世代間関係について考察し、異文化(4地域)・異世代(高齢世代と若者)間の連携の可能性及び方法を模索することに目的がある。4地域での研究調査を通してアジア型長寿社会像の模索するとともに、アジア地域における新たな協力関係像についての検討を試みる。 2017年度は、日本と韓国の大学生がもつ高齢者イメージに関する調査結果を分析した。日韓大学生の高齢者イメージに重要な影響を及ぼす要因として、世代間の接触機会を確保、拡大していく工夫が求められる結果であった。そのなかで、映像作品やニュースなどの間接要因による影響が増加していることが認められた。研究成果については学会報告と論文投稿を行った。 異世代間の接点づくりを強化していく取組みの一つとして、身近なところにある高齢社会イメージを収集し、広く共有できるようにホームページに続き、インスタグラムを用いた試みを開始した。 タイ、シンガポールにおける大学生調査に向けて英文質問紙を作成するとともに、高齢者を調査対象とするインタビューガイドを日本語、英語、韓国語の多言語で作成した。日韓でのインタビュー調査結果の一部について学会報告を行うとともに、書籍原稿としてまとめ、公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
4地域調査の準備・実施に当初の計画より時間を要した。 現在、日韓に続き、シンガポールとタイにおいても大学生を対象とする調査を終了している。高齢者を対象とするインタビュー調査についても、インタビューガイドなどの調整を終え、調査を開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
日本、韓国、シンガポール、タイにおける大学生調査の結果分析、成果の公表を続けて行う。大学生調査については、2018年度日本家族社会学会において、4地域の調査結果を報告する予定となっている(「国際セッション」に採択済み)。 異文化・異世代間の接点づくりの取組みとして、インスタグラムとホームページの活用を引き続き行い、身近なところにある高齢社会イメージの共有さらに図っていく。 高齢者を対象とするインタビュー調査をタイ、シンガポールでも実施する。調査結果については学会報告、論文投稿を通して、順次成果報告を行う。 今年度は本研究の最終年度に当たり、研究の総括を行う。研究の総括の一環として、研究成果をまとめた書籍出版に向けて準備を進めていき、研究成果の社会還元を目指す。
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Causes of Carryover |
国際調査の検討及び実施に当初の計画より時間を所要し、研究期間を延長することになり次年度使用額が生じた。最終年度には国際調査の実施及び成果報告、研究の総括などに助成金を使用する予定である。
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Research Products
(14 results)