2017 Fiscal Year Research-status Report
民主化以降の韓国と台湾における政治と市民社会の相互作用の比較研究
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15K01886
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Research Institution | Sapporo Gakuin University |
Principal Investigator |
清水 敏行 札幌学院大学, 法学部, 教授 (80196526)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 政治学 / 韓国 / 台湾 / 市民社会 / 政治 / 政党 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度から中国語文献を読むために中国語の学習に力を入れた。それを受けて、平成30年3月に台湾の議会図書館で関連資料の検索、印刷を行った。しかしながら本研究の課題(市民運動、又は政党と市民運動の相互性)と関連する論文などが極めて少ないことがわかった。そのうち数本を印刷してきた。 また平成29年12月に韓国に行き、政治評論家の金萬欽博士、社会運動家のキム・ビョンテ氏に、蝋燭デモ以降の韓国政治の動向についてインタビューをおこなった。朴槿恵大統領弾劾の蝋燭デモ以降の韓国社会の雰囲気、すなわち文在寅大統領勢力(また盧武鉉勢力でもある)によって作り出されている政治的な閉塞感(相互監視的な政治状況)を知ることができた。現在、文在寅大統領は高い支持率であるが、支持層でありえる中道左派・左派の知識人内部で猜疑心など批判的な見方があるため、その反転も十分にありうるとの印象を得た。台湾・韓国に関する資料収集は継続しており、アメリカの大学での台湾政治に関する学位論文を何冊か入手するなどした。 このように平成29年度末近くになり、韓国・台湾出張など、本学を離れての調査には取り組めたが、それまでは体調をくずし通院しており、授業など業務一般をこなすことも難しい状況となり、7月10日から8月10日までの1か月間、病気を理由に大学休務をとった。平成29年度も終わりごろになり、体調回復の兆しが出てきたことから、留学生のもとで中国語を学んだり、韓国・台湾に出張したりするなどした。現在も通院治療中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記の「研究実績の概要」で述べたように、4月以降に体調を壊し、授業も困難な状態になったため、7月10日から1か月間、病気休務を取った。夏季休暇も静養したが、後期の授業開始後も体調は不安定で、病気治療のための通院が、現在に至るまで続いている。体調は改善に向かっているようにも思われ、韓国・台湾への資料収集、インタビューに取り組んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は体調の回復に努めながら、中国語の習得と中国語文献の講読に取り組みたい。 そして今回の台湾出張で、台湾の政治と市民社会の両方に詳しい日本人研究者(台湾の大学院で修論作成)の存在を知ったこともあり、その研究者に今後の研究の方向性や資料のこと、またインタビュー先などについて示唆していただくことを考えている。 またこれまで入手してきた日本語、英語の台湾政治に関する文献講読に積極的に取り組みたい。
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Causes of Carryover |
病気療養のため集中して研究に取り組めず、次年度使用額が生じた。
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