2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K01900
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| Research Institution | Otemon Gakuin University |
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Principal Investigator |
山口 公一 追手門学院大学, 国際教養学部, 准教授 (20447585)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 地域研究 / 東アジア / 韓国・朝鮮 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
(1)本研究課題は、近年の「帝国史」研究の成果や「植民地近代」論をめぐる議論を踏まえて、現代韓国・朝鮮社会に連続する社会基盤整備として、朝鮮民族を支配の側に取り込んでいく戦時体制構築の前提となった「帝国秩序」は、植民地権力と対日協力者、地域住民（民衆）といった三者の「せめぎ合い」の結果、朝鮮社会に形成されたものであることを明らかにするものである。平成27年度においては、以下のような資料整理と研究成果の発表を行った。
(2)韓国の国家記録院での史料収集に備えて、「公共的」施設の設置に関わる植民地法令のなどの基礎調査を行った。
(3)本研究課題の問題関心と関わって、①「帝国秩序」解明の前提となる、明治～大正期における近代日本の「自他認識」（≒「帝国意識」）を明らかにする研究論文「「文明」と「野蛮」の自他認識－近代日本の他者表象－」（追手門学院大学国際教養学部アジア学科編『アジア学科年報』9号、2015年1月）を発表した。②朝鮮史研究会関西部会にて、「＜書評＞青野正明『「帝国宗教」の形成－植民地朝鮮と国家神道の論理－』（岩波書店、2015年）」（2015年11月28日、於中津センタービル8階会議室）を報告した。③京都大学人文科学研究所共同研究班「戦時期朝鮮社会の諸相」研究会にて、「＜史料紹介＞『昭和十七年度府尹郡守会議報告書綴』」（2015年12月5日、於京都大学人文科学研究所第一会議室）を報告した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度における研究進捗状況は芳しくなかった。具体的な理由は以下の通りである。
１、当初計画時において、韓国における地域社会をフィールドとして設定し、史料調査をすることになっていたが、他の業務等で多忙となり、基礎調査に充分時間が取れなかった。
２、そのため、本年度は韓国での現地調査を実施することが出来なかった。
３､新聞資料（地方版社会面）調査については、適切な研究協力者を確保できず、実施できなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度においては、本年度の研究の遅れをリカバーする。具体的には、韓国におけるフィールドを確定し、ソウルでの資料調査に加えて、地方都市に所在の資料館・図書館での資料調査・収集に取り組む予定である。具体的には、以下の通りである。
１、既存の史資料等による基礎的調査を行う。
２、基礎的調査に基づき、具体的な韓国におけるフィールドを設定する。
３、本年度実施できなかった韓国での資料調査を上記１、２を踏まえて、実施する。加え て、国内における資料調査・収集を実施する。
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| Causes of Carryover |
予定していた現地資料調査が実施できなかったため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度実施できなかった現地資料調査および国内資料調査を本年度実施する。
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