2015 Fiscal Year Research-status Report
観光ウェブサイトに対するテキストマイニングによる分析とプロモーション戦略の検討
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15K01939
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
西平 直史 山形大学, 人文学部, 准教授 (70344778)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 観光ウェブサイト / テキストマイニング / プロモーション |
Outline of Annual Research Achievements |
通年型観光地の一つとして兵庫県明石市を対象として,明石市観光協会の公式ウェブサイトと口コミサイトの情報を収集し,テキストマイニング手法を用いて分析した。 口コミサイトでは明石焼き(玉子焼き)に関する口コミが際立って目立っているが,観光協会のサイトでも明石焼きに関する情報を積極的に公開しており,供給者サイドと消費者サイドでの情報のマッチングがうまくいっていることがわかった。一方で,口コミサイトの分析では,明石市は近畿各地の観光地,例えば大阪,神戸,姫路などを観光した際に明石焼きを目的に一時的に立ち寄る消費者が多いことがわかった。一方で観光協会のサイトでは,宿泊情報や明石地域の情報に力を入れており,広域情報はほとんど提供していない。”城下町カルテット”のような連携地域との広域情報の発信はあるものの,消費者サイドの視点での情報提供とはなっていないことがわかった。 明石市観光協会へのヒアリング調査も実施した。その調査から,公式サイトに掲載する情報は観光協会員の情報がメインであり,広域情報の掲載は難しいことが明らかになった。また,アクセス解析などはほとんど行われておらず,供給者サイドの視点からの分析は難しいようである。その中でもtwitterやFacebookといったSNSを公式サイトに組み込んでおり,外部委託している公式サイトに比べ,頻繁に情報を発信している。様々な課題はあるもののある程度の工夫をしていることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
兵庫県明石市を取り上げて,テキストマイニング手法を用いた分析を行った。今後は同じ分析手法を用いて他の観光地についても検討を進めることができる。データの収集,データのクリーニングおよび単語の類型化が大きな課題であるが,いくつかの観光地についてはデータの収集とクリーニングも進めており,さらに分析を進められる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
明石市以外の通年型観光地における分析を進めるとともに,季節型観光地の分析を進めていく。明石市の分析を通して,テキストマイニング手法による分析が効果的であることが確認できており,他の観光地においても同様の手法で分析を進める。 さらに,構造分析を進める計画である。これについては未着手であるが,データの入手方法を検討し分析を進めていく。プログラムを作成し自動でデータを収集する計画ではあるが,困難になることも予想されるため,その場合は比較的小規模なサイトに絞って手動での収集を行い分析を行う。
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Causes of Carryover |
学生アルバイトを雇用してデータ収集を行う計画であったが,自分でデータ収集を行ったため計画していた謝金の余剰が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残額は旅費ならびに図書の購入に充てる。
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