2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of Models for the Diversification of Industrial Tourism
Project/Area Number |
15K01943
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
武田 竜弥 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90254127)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 産業観光 / 複合観光 / 都市の再開発 / 国際研究者交流 / フランス |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、①フランス共和国ボルドー地方ならびにシャンパーニュ地方の現地調査と調査結果の比較分析、②ボルドー地方についての論文執筆を行った。 平成27年度から、本研究は産業観光を軸とした多角的な観光振興戦略(産業観光の複合化)について事例研究を行ってきた。その際特に注目したのが、世界一の観光大国フランスのワインツーリズムだった。ワインはフランスの食文化に欠かせない飲み物であり、国を代表する輸出品でもある。だが一方でそれは観光資源として見ても、農産物ならではの地域性を有しながら他の観光資源との組み合わせが容易であるという優れた特性を持つ。フランスは2009年にワインツーリズム高等評議会を設立するなど、近年ワインツーリズムの育成に力を注いできた。①では、歴史遺産と産業遺産の双方でユネスコの世界文化遺産(1991年「ランスのノートルダム大聖堂、サン・レミ旧大修道院及びトー宮殿」、2015年「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ」)に登録されたシャンパーニュの観光への取り組みを調査し、ボルドーやブルゴーニュの事例と比較研究を行った。 ②では、前年度に引き続き、ボルドーの再開発と観光振興の展開を「住みよい町づくり」と「訪れたい町づくり」の対比という視点から分析した。前年度の論文では、1995年から2007年までの動きを歴史地区再生のプロセスに重点をおいて論じた。この時代のボルドーは、いわば「住みよい町づくり」が「訪れたい町づくり」に繋がる好循環の過程にあった。今年度の論文では、2007年以降「訪れたい町づくり」を前面に押し出すようになったボルドーがいかにして世界有数の観光地へと飛躍していったか、ワインツーリズムの発展に焦点を当てて論じた。
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Research Products
(2 results)