2017 Fiscal Year Annual Research Report
The Process of Development and the Evolution of Japanese Pop Culture Events
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15K01964
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
川又 啓子 青山学院大学, 総合文化政策学部, 教授 (00306854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 健一郎 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 教授 (00366840)
田嶋 規雄 拓殖大学, 商学部, 教授 (20328008)
三浦 俊彦 中央大学, 商学部, 教授 (60190592)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コンテンツツーリズム / クールジャパン / マーケティング / 消費者行動 / 観光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の出発点となったのは、「文化資源の集散地」という社会学の概念であるが、「集散地」に見られるのは、現在の観光学では説明のつかない、国境を越えた同時性をもつ、趣味性の強い文化消費行動で、参加者間の結束・内的志向性が強く、旅行者が情報を収集するだけでなく、情報を発信するところにも特徴があるとされる。本研究は、この社会学の概念をマーケティング・消費者行動の文脈でモデル化し、ツーリズムへの戦略的提言を行うことを目的として実施した。 現在、世界中で毎年200前後のジャパニーズ・ポップカルチャー・イベント(以下、JPCE)が開催されるが、ジャパニーズ・ポップカルチャーは、日本政府主導による「クールジャパン戦略」の重要項目にも位置付けられている。研究機関中に、海外ではジャパンエキスポ(仏)、アニメエキスポ(米)、ライプツィヒ・ブッフメッセ(独)、ハイパージャパン(英)、ジャパンエキスポ・イン・タイランド(泰)、国内では、コミケ、ワールドコスプレサミット、アニメジャパン等を視察し、関係者や参加者等へのインタビューや文献調査から、JPCEの発展には、既存の来場者とは異なる新たな特性をもつ来場者群を取り込んでいくキュレーション型(ジャパンエキスポ)と、新たな来場者と既存の来場者とのインタラクションを創出していくプラットフォーム型(アニメエキスポ)が想定されることを提示した。 本研究で得られた成果をもとに、2018年度から3年間の科研費で、欧州のインバウンド重点地域6ヶ国のうち独伊西へと調査対象を拡張し、欧州におけるJPCEの形成発展プロセス・モデルを精緻化して革新する。さらにこれを発展させるかたちで、JPCEが観光客醸成機能(JPCEが発展プロセスにおいて、来場者=潜在的な訪日外国人を醸成する機能)をもつ観光資源であることも指摘して、欧州からのインバウンド促進戦略を提示することを目指す。
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Research Products
(7 results)