2016 Fiscal Year Research-status Report
形而上学的接地関係の定式化に基づくメタ形而上学的論争の調停
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15K02001
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小山 虎 大阪大学, 基礎工学研究科, 特任助教(常勤) (80600519)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | メタ形而上学 / 概念分析 / 概念合成 / 分析哲学 / 分析形而上学 / 哲学方法論 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、反実在論的アプローチと概念合成の親和性の調査を主に行い、実在論的アプローチと反実在論的アプローチの調停に関する具体的手法の検討にも着手した。今年度の補助金は、調査、研究打ち合わせ、および研究成果を含んだ学会発表を行うための旅費に使用した。 上記の調査により、Truthmaker理論に対して概念合成に基づき、かつ反実在論的アプローチと親和的な批判が成立することがわかった。この成果を含む研究発表をConference on Contemporary Philosophy in East Asia 2016で発表した。次年度には論文にとりまとめて国際誌に投稿する予定である。 このほか、実在論的アプローチと反実在論的アプローチの調停には歴史的観点に立つことが重要であることがわかったため、分析哲学、科学哲学、心理学、行動科学など20世紀に誕生した分野が19世紀までの哲学から分化していった経緯の調査を行った。次年度には、この調査から得られた知見に基づき、歴史的観点からみた実在論的アプローチと反実在論的アプローチの位置づけ、および分析哲学観の見直しについて、日本哲学会、科学基礎論学会、日本科学哲学会で発表する予定である(すべて発表決定済み)。 また、昨年度までの成果を含んだ論文「Against Modal Realism from the Metaontological Point of View」を著名な国際誌であるPhilosophiaに投稿し、採択された。本論文はすでにオンライン上で公開されている。さらに、本研究で得られた知見に生かし、分析形而上学の古典であるDavid LewisのOn the Plurality of Worldの翻訳プロジェクトに参加し、出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力者であるSider教授とのスケジュールが合わず、米国出張が再度延期になったが、メール等での連絡により大きな支障はない。それ以外の点では、研究成果をまとめた論文の国際誌への採択、分析形而上学の主要文献の翻訳出版、分析哲学以外の研究者との共同研究の開始等、当初の予定よりも順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
米国出張を次年度に変更する。加えて、実在論的アプローチと反実在論的アプローチの調停に関して、歴史的観点に立つことで予定より早くめどがついたため、研究をさらに進め、歴史的観点からみた新たな分析哲学観の検討も開始する。
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Causes of Carryover |
研究協力者とのスケジュール調整の都合で、米国出張が再延期になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該出張を次年度に実施する。
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Research Products
(3 results)