2019 Fiscal Year Annual Research Report
A study of the subjunctive and the other moods in Vedic on the basis of mutual understanding between grammar and thought
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15K02042
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
堂山 英次郎 大阪大学, 文学研究科, 教授 (40346052)
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2015-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 接続法 / 叙法 / リグヴェーダ / パーニニ文法 / 一般言語学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
一昨年度に１)インドの伝統文法(パーニニ文法)における接続法の扱われ方の詳細な調査・分析と，２)「文」や「節」といった概念を一般言語学的視点を含め根本的に見直す作業の必要が生じ，研究期間を延長した。これらが─特に２）が─接続法や叙法全体の研究を進める上で前提となることと，延長期間の一年という制約により，2019年度はこれらの課題を中心に，今後の叙法の包括的研究のための基礎づくりを進めた。すなわち１)について，伝統文法(パーニニ文法)は接続法の機能の多くを希求法によって説明するが，これが具体的にどのような機能を想定しているかについて調査・考察を行い，海外のインド伝統文法の第一人者の記念論集に寄稿した（現在編集中）。また２）については，数年来本務校で進行中であった「体言化」のプロジェクトと連携することで，ヴェーダ語における「文」や「節」の概念を一般言語学的に捉え直し，いわゆる「従属節」における法の機能は何なのかという根本的な問いについて検証を行った。これもすでに寄稿済みであり，来年度論文集に掲載予定である。これにより，ヴェーダ語における「文」や「節」，「形容詞」や「動詞」といった根本的概念の位置づけについて新知見が得られたと同時に，従来曖昧に使われたきた，接続法の「意思」と「未来・見込み」という機能の本質についての理解が大きく進んだ。これらの成果は今後，接続法や叙法全体の研究を大いに推し進めるものと期待される。一方で，継続していた2・3人称の接続法語形の用例の読解とデータ化の作業も引き続き進めた。これらを多数含む形で，叙法の機能の範例として会話形式の讃歌を読解し，概ね訳注も準備した。今後，論文等の形で発表予定である。接続法や叙法全般に関するヴェーダ語，アヴェスタ語，印欧諸語及び一般言語学の先行研究の収集と分析とは，前年度までと同様に行った。
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