2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K02061
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| Research Institution | International Christian University |
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Principal Investigator |
魯 恩碩 国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授 (70527142)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 申命記的歴史書 / 歴史性 / 編集史 / 形成史 / 伝承史 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
研究成果の一部を集め1冊の単著を出版した。『旧約文書の成立背景を問う: 共存を求めるユダヤ共同体』 (日本キリスト教団出版局)。この本はタイトルの通り、旧約聖書の成立過程を五書と申命記主義的文学に焦点を当てながら、歴史批判的に解説する内容の書物である。この単著の出版は、「申命記主義的文学の歴史性と形成過程の実証的研究」という研究課題のProlegomenaの完成を象徴する。もう一冊の英語の書物を出版するために準備を進めている。この書物も本研究課題における序論を表す内容を含んでおり、「申命記主義的歴史書」が完成した歴史的な背景である捕囚期及び捕囚期以降のユダヤ共同体の社会経済的な状況や環境などを聖書文献学、聖書社会学、及び聖書考古学の観点から検討したものである。現在初稿の作成が終了し、修正を加えながらいくつかの海外の出版社とその出版条件について意見を交換している段階である。
2016年9月に南アフリカのStellenboschで開催されたIOSOT(International Organization for the Study of the Old Testament) Conferenceで研究発表をした。また今年8月にドイツのベルリンで行われるSBL International Meetingでも論文発表が決まっており、11月にアメリカのボストンで開催されるSBL Annual Meetingでも論文発表をするように招待されている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論構築のための研究 (独自的な理論的枠組みの形成)が順調に進んでおり、最新研究動向の分析も同時に行っている。申命記主義的歴史書における歴史性と形成過程についての研究史を考察することによって、申命記主義的歴史書に対する独自の観点や理論を持つことができるようになった。今後は、これを土台としてさらなる研究を進めていきたい。尚、関連分野の研究者との意見交換およびネットワークにも力を注ぎたい。今年度は、これまでの研究成果を二つの国際学会(SBL)を通して発信する予定であり、単著や共著の出版準備も進行している。上述の通り、その中で一冊は既に出版を終えた。
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| Strategy for Future Research Activity |
まずは、1冊の単著の出版、その後に1冊の共著の出版を目指す。申命記主義的歴史書における世界的な研究者たちと共に一冊の書物を出版することを計画している。Israel Finkelstein博士、Konrad Schmid博士、Yigal Levin博士などからすでに原稿を頂いている。最新の研究動向を分析しながら、出版の準備を進める。研究成果を8月と11月に開催されるSBL(Society of Biblical Literature) Meetingで発表する。
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