2017 Fiscal Year Annual Research Report
Cross border of Japanese traditional music
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15K02112
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
劉 麟玉 奈良教育大学, 音楽教育講座, 准教授 (40299350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳丸 吉彦 聖徳大学, 音楽学部, 教授 (00017138)
小塩 さとみ 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (70282902)
福田 千絵 お茶の水女子大学, グローバルリーダーシップ研究所, 研究協力員 (10345415)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 植民地台湾 / 邦楽 / 台湾神社祭 / 『台湾邦楽界』 / 『台湾日日新報』 / ラジオ放送 / 近代音楽史 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の実績として以下の2つをあげることができる。 第一は東洋音楽学会の第68回大会のパネルセッションでの報告を申し込み、採択され、2017年11月12日に沖縄県立芸術大学で開催された大会で発表を行ったことである。パネルセッション全体の題目は「植民地台湾(1895-1945)における日本伝統音楽の実践についての考察」である。まず、研究分担者の徳丸が、時代背景の考察を行い、植民地台湾での日本伝統音楽の発展を可能にした要素について報告した。次に、小塩が台湾における日本の伝統音楽の演奏状況について発表した。さらに、福田は日本の邦楽家の宮城道雄と吉田晴風が行った台湾の演奏旅行についての研究結果を報告した。最後に、劉が文化接触の観点から台湾神社の余興に含まれた日本と台湾の伝統音楽の演奏状況について報告した。 第二は2018年3月に刊行した研究報告書である。報告書は「1. はじめに」「2. 研究報告」「3. 発表原稿」「4. 研究協力者からの資料提供」「5. 資料集」「6.あとがき(謝辞)」の6つの部分に分かれ、以下の内容が含まれている。すなわち、(1)研究会の開催記録および研究内容についての報告、(2)2016年の8月に台湾で開催された第5回国際伝統音楽学会東アジア音楽部会シンポジウム(ICTM-MEA)と、前述した第68回東洋音楽学会大会の2つの学会で報告したすべての原稿、(3)台湾の研究協力者である石婉舜氏と頼品蓉氏から提供された研究資料の日本語訳、(4)研究期間中に作成したデータベースで、具体的には雑誌『台湾邦楽界』と『台湾演芸と楽界』に掲載された演奏会一覧、邦楽師匠・演奏家一覧、邦楽状況に関する記述、『台湾邦楽界』と『台湾日日新報』に掲載されたラジオ放送の記録、および『台湾日日新報』に掲載された台湾神社祭余興の関連記事である。
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Research Products
(7 results)