2015 Fiscal Year Research-status Report
タデウシュ・カントルにおける身体と記憶-美術と演劇の相関関係
Project/Area Number |
15K02116
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
加須屋 明子 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (10231721)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ポーランド / 現代美術 / パフォーマンス / 演劇と美術 |
Outline of Annual Research Achievements |
タデウシュ・カントルの演劇活動について調査研究を行った。2015年は生誕100周年にあたることから、2014年5月より東京と京都で継続して毎月交互に研究会を実施した(京都は2015年4月まで、以後は個別に開催)。こうした研究会の成果を踏まえつつ、2015年11月にはっ京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAにて「死の劇場―カントルへのオマージュ」展を開催し、若手中堅作家たちによるカントル解釈を試みると共に、パフォーマンスやワークショップを実施し、研究者や演出家を交えてのシンポジウムも開催し、カントルの演劇や身体表現の影響関係について考えた。また、ポーランドのカントルのアーカイブ展示研究施設であるクリコテカ(クラクフ)や、国立演劇インスティテュート等とも連携しながら、カントルの演劇、パフォーマンス調査ならびに文献収集を実施した。これまで継続的にポーランド美術についての調査を行っているため、美術作品に関してはかなり資料は集まっていたが、カントル並びに戦後の現代美術に関して近年ようやく公開された資料や発見されたものも数多く見られ、またカントルの演劇やパフォーマンス関連資料については保持数が少なかったため、こうした点に留意しつつ文献を収集した。更にポーランドの研究者、レフ・スタングレト氏やウッチ国立美術館館長のヤロスワフ・スーハン氏にも研究協力を依頼し、カントルの芸術についての考察を多方面から試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多くの研究者、関係者からの協力を得ておおむね順調に進展しており、生誕100周年記念事業も無事に開催でき、大きな成果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画予定に基づきながら、更に考察を進めてゆきたい。
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