2016 Fiscal Year Research-status Report
魏晋南北朝絵画における奥行き表現の歴史的展開-人物表現をてがかりに
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15K02151
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
河野 道房 同志社大学, 文学部, 教授 (90195678)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 山水之変 / 囲屏 / 棺床 / 北魏 / 奥行き表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
科研採択課題2年目の本研究は、アメリカおよび中国で予定していた調査計画が、先方の都合によりいずれも実現せず、代替先として国内の主要な博物館を数件調査した。 ・2016年9月30日(金)東京国立博物館調査 1)元 行書蘭亭十三跋冊頁、2)元 楷書玄妙観重脩三門記 趙孟フ(兆+頁)作品による、魏晋南北朝時代書法の解釈を調査・検討した。 ・3月23日(木)和泉市久保惣記念美術館調査 1)北魏棺床・囲屏・墓誌銘 一式、2)五代《十王図巻》 3)元《鍾馗図》 4)元《蓮池水禽図》 北魏棺床の畏獣表現、囲屏人物、元代人物の表現を調査・検討した。 ・3月27日(月)天理大学附属天理参考館調査 1)北魏《爾朱紹墓誌蓋》 529年、2)北魏囲屏《風俗図画像石》一対 6世紀 北魏石造物の線刻表現を調査・検討した。 また中間報告として、「「山水之変」―中国絵画における奥行き表現の古典様式―」(『人文学』198号、同志社大学人文学会、2016年11月、73-86頁)を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
科研採択課題2年目の本研究は、アメリカおよび中国で予定していた調査計画が、先方の都合によりいずれも実現せず、国内の関連資料調査に切り替えたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降、再度交渉を進め、現地調査を進める。同時に調査先の代替地との交渉も進め、当初計画に近い成果が得られる候補地を複数確保する。 同時に、これまでの収集資料の整理・検討を進行させ、成果発表を行う(学会発表または論文投稿)。
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Causes of Carryover |
科研採択課題2年目の本研究は、アメリカまたは中国で当初予定していた調査計画が、先方の都合によりいずれも実現せず、代替として国内の主要な博物館を数件調査した。そのため、海外渡航費として計上していた交通費・宿泊費等が、次年度使用額として予定外に生じることとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度に遂行できなかったアメリカまたは中国での現地調査の交渉を引き続き行い、同時に当初計画で予期されていた成果に準ずる結果が想定される代替候補を複数設定し、交渉を行う。同時に並行して、アメリカまたは中国の研究者との情報交換、および研究交流を行い、学術研究会またはシンポジウム等を開催して成果発表を行うことも計画している。
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Research Products
(2 results)