2015 Fiscal Year Research-status Report
英国地方都市における前衛美術運動ーーリーズ・アーツ・クラブの軌跡
Project/Area Number |
15K02175
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Research Institution | Atomi University |
Principal Investigator |
要 真理子 跡見学園女子大学, 文学部, 准教授 (40420426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 茂 京都精華大学, 人文学部, 教授 (80368042)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 英国 / モダニズム / 地方都市 / 前衛美術運動 / リーズ・アーツ・クラブ / post-impressionists / 文化振興 / 国際交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
予定の3ヵ年のうち、当該年度は本研究課題「英国地方都市における前衛美術運動――リーズ・アーツ・クラブの軌跡」に関連する資料の収集と海外研究協力者(リーズ大学・スタンレイ&バートン美術館・学芸員のLayla Bloom)との打合せを主な活動として予定していた。研究実績もおおむねこの予定に沿うものとなった。 具体的には、先行研究文献からリストアップした国内および海外の文献・資料を所蔵先に確認し、取り寄せ可能なものは研究代表者・分担者各自がそれぞれ所属する研究機関(跡見学園女子大学・京都精華大学)を通じて入手した。研究課題の性格上、一次資料の大半が英国に集中しているため、夏期に研究分担者とともに英国で調査を行った。調査機関としては、リーズ中央図書館、リーズ・シビック・トラスト(Leeds Civic Trust)、スタンレイ&バートン美術館、リーズ市美術館、リーズ大学図書館などを訪問し、とりわけリーズ市を拠点として収集することを主軸とした。スタンレイ&バートン美術館では、Layla Bloomと会い、研究内容の相談を行うとともに、さらなる協力者(英国における先行研究者で、『Alfred Orage and The Leeds Arts Club』の著者であるTom Steele、Herbert Readの息子のBenedict Read)を紹介してもらった。初年度はまず、リーズ近郊在住のSteele氏とリーズ大学で会い、著作に関するいくつかの質問と研究の方向性について有益な示唆をもらった。Read氏とは次年度以降是非ともコンタクトを取りたいと考えている。冬期には、パリで調査中の分担者を訪問した後、ロンドンの英国図書館、ロンドン大学教育研究所(Institute of Education)で資料調査・複写を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
必要な資料のうち、当該年度に収集する予定だったものがおおむね収集することができた。また、先行研究者のうち最も重要な人物の一人であるTom Steele氏と直接会って相談することができ、本格的な研究調査を対象地域にて実施するために必要な情報を入手することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は3ヵ年の中心に位置する年度であることもあり、研究課題に関わる一次資料の海外での(リーズ以外も含めて)本格的な収集作業とその分析を行うとともに、関連する情報の収集・整理を行う。 特に、1913年にリーズでFrank Rutterが組織したpost-impressionistsの展覧会カタログを入手すること、初年度に行ったSteele氏とBloom氏のインタビュー記録の整理、Steele氏の講演草稿の整理を活動の中心に置く。可能であれば、Benedict Read氏と直接会う機会を設けたい。
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Causes of Carryover |
海外調査の折、交通機関、宿泊費の支払いを現地通貨で行ったため、為替レートの変動による誤差が生じたことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外調査費用等に充当する。
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