2015 Fiscal Year Research-status Report
障害者の芸術表現による社会的包摂の国際比較研究―アール・ブリュット概念の再検討
Project/Area Number |
15K02182
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
川井田 祥子 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 特任講師 (40567632)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 障害者 / 芸術表現 / アール・ブリュット / 社会的包摂 |
Outline of Annual Research Achievements |
「包摂型アート研究会」を2回実施するとともに、フランス在住の作家ジャン=ピエール・レイノー氏が来日する機会を活かして、公開インタビューを実施した。研究会では講師として服部正氏(甲南大学文学部人間科学科准教授)と嘉納礼奈氏(EHESS[フランス国立社会科学研究院]人類学研究所在籍、芸術人類学研究者/アーツ千代田3331 プログラム・コーディネーター)を招き、それぞれの見地から障害者の芸術作品の捉え方に関する研究発表をしていただき、議論した。また、レイノー氏は美術評論家・椹木野衣氏が著書『アウトサイダー・アート入門』(幻冬舎, 2015)で取り上げ、華々しい業績をもった当代アート界の巨匠としつつ、経歴や創作姿勢等から“アウトサイダー・アーティスト”と位置付けている。そこで、レイノー氏本人から直接お話を伺うことが、美術をめぐる概念の再検討を行うよい機会になると考え、公開インタビューを実施した。 それぞれの内容は文書化し、報告書にまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、研究会は5回の開催を予定していたが、ゲストとの日程調整等がうまくいかなかったため、実質3回の実施となった。
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Strategy for Future Research Activity |
多様な視点から“アール・ブリュット”概念を検討すべく「包摂型アート研究会」を継続実施して議論を積み重ねていく。 また、当初予定していた海外調査も秋に実施すべく、準備を進めていく。
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Causes of Carryover |
研究会開催が予定していた5回よりも少なく、実質3回となったため。また、研究会講師を海外から招く予定だったが、その必要がなくなったため、実際の支出が少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究会の継続実施と、海外調査の実施により使用する計画である。
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Research Products
(2 results)