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2015 Fiscal Year Research-status Report

舞台芸術の近代化における協働製作を背景とした上演の新奇性とポピュラリティの研究

Research Project

Project/Area Number 15K02189
Research InstitutionMeiji University

Principal Investigator

大林 のり子  明治大学, 文学部, 准教授 (00335324)

Project Period (FY) 2015-10-21 – 2018-03-31
Keywords劇作家協会 / 舞台芸術家協会 / シュテルン / ラインハルト / 協働製作
Outline of Annual Research Achievements

今年度は1910年~40年の期間における舞台芸術の協働製作に関する資料として、1908 年に設立された劇作家協会(Der Verband deutscher Buehnenschriftsteller)および1911 年に設立された舞台芸術家協会(Vereinigung Kuenstlerischer Buehnenvorstaende)など、芸術家組織の発刊する雑誌を手がかりとして調査を進めた。特に第一次大戦中から第二次大戦開始までの時期に活動した演劇人たちの動向について分析を進めている。
また同時期にドイツおよびイギリス等で仕事を展開した舞台美術家エルンスト・シュテルンについては、当時の演出家(ラインハルトを含む多様な演出家)との仕事についても追跡中である。
今年度の補助金は、主に上記の研究を遂行するうえで必要となる演出、舞台美術や衣裳デザイナーなどスタッフワークに関する資料に文献費をあて、また交通費として大阪大谷大学図書館蔵のエドワード・ゴードン・クレイグの演出および美術に関する基礎資料の調査と3月のベルリン国会図書館における資料収集のために活用した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度は11月より科研費の交付があった。
年度の前半には、計画していたプラハでの調査研究は実施せず、すでに手元に揃いつつある当時の雑誌資料の内容を中心に調査を進めることとなった。
その中で得られた情報や見解を踏まえ、年度後半には大阪大谷大学およびベルリン国立図書館において新たに資料の調査を行うことで研究をより効果的に進めることができた。

Strategy for Future Research Activity

28年度はベルリンを拠点にヨーロッパ内外で資料収集および調査研究行う予定である。前年度に引き続き舞台美術家エルンスト・シュテルンのたどった協働製作の状況を多面的に明らかにしていく。また大戦中・大戦間に、ドイツの演劇人に影響を与えたロマン・ロランとドイツ演劇との関わりについても調査研究を進める。マックス・ラインハルトを取り巻く劇作家の日記や書簡、そして当時ロランともっとも交友の深かったシュテファン・ツヴァイクの日記や書簡集を読み解くことで、当時求められた理想の演劇と時代が要請したポピュラリティとの関係性も明らかになると考えている。彼の「民衆演劇論」および劇作が、戦前の国際的ポピュラリティへの意識の高まりにどう関わり、大戦間から戦後への転換点をどう乗り越え、あるいは乗り越えられなかったのかについて考察を進める。また27年度に調査を進めた内容を含め、論文または研究発表の準備をしていく。

Causes of Carryover

申請時に予定してた年度初めのパソコン購入および6月のプラハ出張については、今年度の科研交付がなされた11月時点ですでに実施時期を終えており、実質的に年間を通しての予算のうち上記の項目分に該当していた額面がほぼ次年度使用分になっている。

Expenditure Plan for Carryover Budget

申請時からの変更点として、28年度に申請者は在外研究のためベルリンに長期滞在している。したがって当初の予定よりも年度計画にはヨーロッパ内での調査の増加あるいは日本での調査研究のための交通費等の支出増が見込まれる。また当初計画時に予定していた2年目のニューヨーク州立大学での調査計画については翌年度以後へ延期する必要も出てると予想される。

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Published: 2017-01-06  

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