2017 Fiscal Year Research-status Report
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15K02233
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
藤巻 和宏 近畿大学, 文芸学部, 教授 (00468878)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日本文学 / 書誌学・文献学 / 仏教学 / 美術史 / 日本史 / 日本思想史 / 寺院資料 / 文化財保存 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに宝珠院所蔵資料調査の調書の記入と写真撮影(調書点検に必要な箇所)が終了し、本年度はその点検作業を中心に進めた。調査に参加した研究協力者は、植田麦、柏原康人、阪口由佳、花川真子、森誠子、吉田唯の6名、作業日数は8月27日~30日、9月5日~8日、10月5日、同12日、同19日、同26日、11月9日、同16日、12月7日、同11日、同14日、同21日、1月11日、同30日の計20日間である。これまでの調査では、一応の統一基準を設けて調書を取り、データ入力をしていたものの、メンバーの入れ替わりや習熟度の違い、また、調査の進展にともなう基準の修正等もあり、調書記入内容およびデータ入力内容は精粗の差が大きかった。それを一定の基準に合わせてデータ上で調整しつつ、写真と照合して誤りを正し、不足を補うという作業である。これがそのまま資料目録の元データとなる。 また、今年度は香川県の覚城院や岡山県の安住院等の調査に関わる中山一麿氏(大阪大学招へい研究員)を招き、情報交換・共有を目的とした研究会を8月19日に開催した。本研究課題のメンバーであり、宝珠院調査にも参加した大橋直義、柏原康人、阪口由佳、向村九音、森新之介のほか、課題メンバー外であるが、本学や奈良女子大学の学部生、大学院生等も参加した。なお、大橋は宝珠院以外に道成寺、柏原・向村は覚城院・安住院調査にも参加している。藤巻・大橋・中山が、それぞれ宝珠院・道成寺・覚城院調査の現状を報告、また、柏原による寺社資料に関連する研究発表もあり、他の参加者も含め質疑応答がなされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の計画では初年度に所蔵資料の簡易目録を完成させる予定であったが、資料が予想以上に多かったこと、文献資料のほかに絵画・版木・仏具・茶器等も調査対象としたこと、写真撮影に予想以上に時間がかかったこと等により、目録作成を最終目標とすることに予定を変更し、最終年度での完成を目指していた。そして今年度は目録作成のためのデータ点検をおこなったが、こちらも予想以上に時間が掛かり、今年度の目録完成を断念し、研究期間を一年延長することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度、本研究課題の最終目標を資料目録作成へと変更したが、その点検作業に予想以上に時間がかかり、本年度の完成を断念した。とはいえ、本年度の作業で目録化のための統一基準がほぼ完成したので、あとはそれに沿って作業を進めるだけである。よって、次年度は作業日数と研究協力者の参加人数を可能な限り確保しつつ、作業を進めてゆく予定である。目録は冊子を印刷して関係各所に配布する予定であったが、予算面で厳しいのでPDFデータでの配布になると思われる。
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Causes of Carryover |
最終年度である本年度内での資料目録の完成を目標とし、そのためのデータ点検をおこなったが、予想以上に時間がかかったため年度内の目録完成を断念し、研究期間を一年延長することとした。それにともない、本年度中の作業量を調整し、次年度に作業を依頼する予定の研究協力者の人件費を繰り越した。次年度は、残額の541,221円の範囲内で作業を推進してゆく予定である。
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Research Products
(9 results)