2016 Fiscal Year Research-status Report
古典籍をめぐる幕末明治期における人的交流に関する基礎的研究
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15K02285
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| Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
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Principal Investigator |
山本 和明 国文学研究資料館, 古典籍共同研究事業センター, 特任教授 (90249433)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 由美 大阪大学, 文学研究科, 助教 (40756722)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 人的交流 / 鹿田松雲堂 / 三代余霞 / 古典籍商 / 要用日誌 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
１.公的機関（図書館）に受け入れ後、整理中にある鹿田松雲堂関係資料について昨年度段階での公的機関との調整を踏まえ、資料の全体像の把握とともに函ごとに順にデータを採録していった。２８年度末段階で６割程度のデータ採録を終了。但しデータの点検、校正はまだ行っていない。１点として掲出するもののなかには紙縒りで書簡や書類等が綴られたものも多く、それらは紙縒りを外し順に１点づつ撮影をしデータ入力を進めている。作成しているデータベースが今後の利活用に資するものとなるよう、受け入れ機関との調整をし、最終年度に目録完成となるよう進めている。
2.鹿田三代余霞による日誌類については昨年度段階で撮影をおえており、引き続きその翻刻作業を実施している。要用日誌第四号まで完了した。人的交流に関する日誌記事に関して抽出を行い、周辺記録類（たとえば刊行目録等）での検証を行っているが、国内外の公的機関に収蔵されたものについての確認作業、ならびに古書交換会に関する検証のための古典籍現地調査については次年度に持ち越すこととなった。
3.結社による人的交流の場として遠藤千胤旧蔵邦光社関係資料を中心に調査を実施し、関係写本の翻刻等（鳰浮寝等）を実施し、実態の解明につとめた。年度内に取りまとめ論文化する予定であったが、〆切等の関係で翌年度に持ち越している。
29年3月に大阪大学文学部にて打合せを実施し、次年度に行う作業等について調整を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鹿田松雲堂関係資料に関するデータ作成作業については６割程度の採録を果たすなど順調に進んでいる。書簡類の整理が細目に渉るため、どのような方針で進めるかについても29年３月の打合せ時に方針が定まり調整出来た。日誌の翻刻も当初予定通りであるが、この重要性に鑑み周辺資料のいくつかと併せ公刊することも検討している。検証作業のため、鹿田松雲堂から渉った古典籍の現地調査を取り行う予定であったが、その所蔵機関等との調整により今年度は見送った。これも研究の進展上での細微な時期の調整の問題であり支障はない。
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| Strategy for Future Research Activity |
全体像把握のためのリスト化作業と、翻刻や人的交流の解明という役割分担が明確であり、特にリスト化の作成作業で種々重要な資料が発見されたという報告もあり、分担者、協力者の各自の課題として行うことが了解された。今後、鹿田松雲堂関係資料リスト（目録）整備という点と、これまで見いだしてきた資料の紹介、人的交流を示す資料の調査ならびに周辺資料に基づく全体像を示す論考の作成を中心に最終年度の研究にあたりたい。
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| Causes of Carryover |
一昨年段階での差額分に該当する額相当がそのままずれ込んでいるものであり、問題は無い。計画における他の所蔵機関への調査も他機関との調整により生じたものであり、不可抗力である。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度には目録を作成するため印刷関係の経費を計上すること、今年度実施できなかった国内外における鹿田松雲堂から納められた古典籍の調査などを実施するため、使用計画に問題はない。
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