2018 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring the Process of Confrontation, Blending, and Transformational Development of Middle English Alliterative Verse and Iambic Rhymed Verse: From the Perspective of Metre and Meaning
Project/Area Number |
15K02287
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
井上 典子 関西大学, 外国語学部, 教授 (70708354)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 佳行 福山大学, 大学教育センター, 教授 (10136153)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 中世英文学 / 韻律 / 脚韻詩 / 頭韻詩 / 中英語詩 / 定型句 / 後半行 / 前半行 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、ラングランドのPiers Plowmanの分析を進める予定であった。この調査によって、非脚韻頭韻長行の韻律構造をより明確にし、14世紀後半に書かれた頭韻詩群が同一の厳格な韻律ルールのもとに詩作を行っていたのか、もしくは、同じ頭韻詩であっても、北・北西部で制作された頭韻詩(例えば『ガウェイン』詩人の作品)と南西部・ロンドンエリア(例えばPiers Plowman)で制作されたと考えられている頭韻詩には、韻律ルールに多少のばらつき(柔軟性)があったのかどうかを明確にすることが目標であった。 2017年度には秋までに2本の論文を執筆し、かつ研究成果を同年12月の学会発表で報告した。2017年度の夏時点で少し研究計画に遅れてが出ていたが、小樽商科大学にて2018年10月から2019年9月末まで一年間のサバティカルを取得予定であったため、遅れた分を取り戻せると考えていた。しかしながら、2017年度に、予期せず2018年4月に関西大学に転出することが決まり、2017年度の秋以降、転出に伴う準備・手続きや家族の引越準備・作業、そして2018年4月に関西大学に着任してからは、現職校での勤務が初年度であるため、新しい環境と新しい授業準備に追われ、それまでの遅れを挽回することができなかった。 しかしながら、確保できる時間で学会に参加し、関連する分野の発表の司会を何度か務め、他の研究者と意見交換する貴重な経験を重ねることができた。また、研究分担者と打合せを何度か行い、今後、本研究の成果に基づく共同論文および学会発表のテーマなどの確たる方向性を決めることができた。また、2020年には単著論文においても本研究の成果を発表することが決まっており、またその後数年以内には、本研究およびそれ以前の研究成果をまとめた著書を出版したいと考えている。
|
Research Products
(7 results)