2015 Fiscal Year Research-status Report
アダプテーションとしての歴史小説ならびに歴史のアダプテーションに関する考察
Project/Area Number |
15K02298
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 徹 京都大学, 文学研究科, 教授 (30170682)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 英文学 / 映画 / アダプテーション / ディケンズ / 歴史小説 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は歴史と小説に関するアダプテーションの研究であり、27年度の研究実施計画には歴史小説についての理解を深化させることと、前回科研費研究から今回の研究のリンクとなる広い意味でのアダプテーションについての研究成果を世に問うことが含まれており、これにしたがって、国際的に著名な学術誌に研究論文を発表した。 備品費で購入した映像資料を活用し、文学作品、特に歴史小説の映画へのアダプテーションの広範な実例に接することができた。文献調査の点では、James Chapman著Film and History、Robert Niemi著History in the Mediaなどの研究書には特に啓発されるところが多く、今後の研究方針に関して貴重な示唆を得た。 旅費を利用した外国出張においては、ロンドンのBritish Film Instituteにおもむき、映像関係資料の調査を行うとともに、ディケンズの歴史小説A Tale of Two Citiesのアダプテーションについて、Michael Slaterロンドン大学名誉教授のレビューを受けることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
映像資料、アダプテーションならびに歴史小説関係文献の収集・整理は順調に進み、それらの内容の吟味も然るべく進行している。また、国際的学術誌に研究成果を発表することもできた。したがって、本研究は着々と進捗していると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおり、イギリスの小説家Hilary Mantelの歴史小説についての研究を進める。ディケンズの歴史小説について想を練り、できれば研究論文を執筆する。
|
Causes of Carryover |
物品が予定していた額よりも安価で入手できたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度できっちり消費できるようつとめる。
|
Research Products
(7 results)