2020 Fiscal Year Research-status Report
中世イギリス神秘主義文学における対話と読者に対する説得的ストラテジーに関する研究
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15K02330
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
吉川 史子 広島修道大学, 商学部, 教授 (50351979)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 神秘主義 / 中世英文学 / 宗教散文 / ジャンル / 説得 / メタファー |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の計画では、2019年度末に、本研究に関係する重要な作品の写本間の異同や、その写本が作成された背景を確かめるため、パリの国立図書館に出向いてノリッジのジュリアンの Long Text の写本のひとつが収められている写本 Anglais 40 の調査を完了させる予定であったが、新型コロナウイルス流行のため調査に出かけることもできなくなり、研究期間の延長を申請した。2020年度は、新型コロナウイルスの流行が早期に収まれば、Anglais 40 の調査を終えて本研究プロジェクトを終了し、流行が収まらない場合は、Anglais 40 の調査を終えることをあきらめて、これまで調査した結果のみをまとめて本研究プロジェクトの成果とすることを予定していた。 ところが、2020年度は大学の授業の多くがオンデマンド配信となり、慣れないコンピュータを使った授業教材の作成と配信に多大な時間を費やすことになった上に、共通教育外国語科目の教学を担当している英語グループの代表を務めたために、共通教育の英語に関するカリキュラム運営の仕方を中心となって変更するなど学内業務に多大な時間を費やすことになり、思ったように研究時間を確保することができなかった。 年度末の春休みになってやっと、2019年末に Annual Conference of Mystical Theology Network で口頭発表した “Metaphor Users in Late Middle English Women’s Mystical Texts” の内容を同大会の論文選集に投稿するために論文にまとめる作業を始めたというのが今年度の研究の状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
「研究実績の概要」の欄にも書いたように、当初予定していたフランス国会図書館での Anglais 40の調査は2020年度もできなくなってしまった。また、大学の授業の多くがオンデマンド配信となり、慣れないコンピュータを使った授業教材の作成と配信に多大な時間を費やすことになった上に、共通教育外国語科目の教務を担当している英語グループの代表を務めたために、勤務する大学の共通教育英語に関するカリキュラム運営の仕方を中心となって変更するなど学内業務に多大な時間を費やすことになり、思ったように研究時間を確保することもできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
再度研究期間を延長していただいたものの、新型コロナウイルスの流行は2021年度中に収まる気配はないように思われるので、当初の研究計画通りにフランス国会図書館で Anglais 40 の調査を完了することは今年度もできないと思われる。したがって、これまで調査した結果のみを論文にまとめて投稿し、本研究プロジェクトの成果としたい。
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Causes of Carryover |
「研究実績の概要」、「現在までの進捗状況」の欄にも書いたように、新型コロナウイルス感染拡大のため、フランス国会図書館での Anglais 40の調査は2020年度もできなくなってしまい、オンデマンド授業のための教材作成や、共通教育英語に関する学内業務に多大な時間を費やすことになり、2020年度は思ったように研究を進められず、研究費を計画通りに使用することもできなかった。そのため、本研究費による研究プロジェクトの遂行期間をさらに1年間延長していただき、研究を完了する予定である。
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Remarks |
最新の研究業績は上記 web ページにはまだ反映されていない。
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