2017 Fiscal Year Annual Research Report
Interactions between Textual and Visual Representations in Irish Fiction and Travel Books about Ireland, 1780-1864
Project/Area Number |
15K02350
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
中村 哲子 駒澤大学, 総合教育研究部, 教授 (20237415)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アイルランド / 旅行記 / 小説 / 19世紀 / 挿絵 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題最終年度にあたり、研究取りまとめを視野に入れながら課題に取り組んだ。旅行記や小説(それに付随する挿絵などの図版も含む)の時代区分および地域性を意識したこれまでの考察を整理し補強するとともに、時代や地域をまたぐ横断的な視点(女性性、崇高と美、語りの特徴、植民地主義、古物収集と科学への関心、報道性と娯楽性)を明確にし、新たな側面を見出す研究となることを目指した。 前年度に主として展開したジャガイモ飢饉に関連した作品考察について、学会発表(4月)を機に有効なフィードバックを得ることができたため、継続的に考察を深め、その成果の一部を学会発表として公にした(10月)。 また、前年度までに十分に研究を進めていなかった1780年以降の18世紀関連研究を意識的に行った。1800年を境に、アイルランドは合同法によりイギリスに併合され、政治・社会環境に大きな変化が生じるが、それが旅行記と小説(特にナショナル・テイルと呼ばれる系譜の小説)にどのように関連するかについて、明確にした。合同法前後の作品テクストの関連性について考察を深めることができた。この点については、学会出席(1月)を機に有効な助言を得ることができた。 具体的に詳らかにした点は、次のとおりである。①ジャガイモ飢饉と女性表象との関連性、②都市と地方の両者の表象の関連性、③観光地と自然の関連性、④18世紀の諸作品とアイルランド旅行への関心の高まりとの関連性、⑤旅行記と小説との語りの差異から導き出せるアイルランドを舞台とした小説の意義。
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