2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K02385
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
渡邉 顕彦 大妻女子大学, 比較文化学部, 准教授 (60612025)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 近世ラテン語エピグラム / イエズス会 / 東西交流史 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は、1)国際会議および招待講演での発表計2件および国際学会参加1件(発表なし)、2)関連資料の収集とデータ整備、が主な活動であった。 1)については、4月にイタリア・ローマにて行われた国際学会にて研究の成果、特に水戸銅版画の意義とバチカン図書館収蔵写本reg.lat.428巻末にあるエピグラム群の意義について英語での発表と討論を行った。また6月にドイツ・ミュンスター大学に招待され、日本人キリシタンの人文主義的ラテン語使用について英語で講演した。また直後にドイツ・フライブルク大学にて行われた国際学会に参加し、国外研究者と交流を深めた。これら国際学会における発表や参加を通して本研究計画の意義と成果を国際的に発信するとともに、近世ラテン語学を専門とする欧米研究者との学術交流を進めることができた。また学術交流を通じて次年度の国際学会参加・発表の機会を新たに得ることができた。特にドイツ語圏の研究者との交流を深め、ドイツおよびオーストリアにおける近世ラテン語学研究の著しい進捗を実感したことが、次年度にむけて2国間交流事業(オーストリアとの共同研究)の申請をするきっかけとなった。 2)については、近世ラテン語エピグラムや叙事詩、および近世ラテン語全般について資料の収集・整理を行った。イタリア・ローマにて行われた学会発表原稿は同学会主催者により出版される予定である。また前年度オーストリア・ウィーンで行った発表に基づく論文も査読を通過し、出版予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載したテーマのうち、(1)キリシタン銅版画におけるラテン語寸詩、および(2)日本人キリシタンによるラテン語詩作については、2回の発表およびそれらに関連する学術交流や論文執筆によって当初想定した以上の成果をあげることができた。(3)『パチェコ讃詩』関連調査については、予定していたポルトガルにおける研究調査が未だ実施できていないものの、ポルトガルの研究者とのメールによる意見交換を開始しており、資料収集や整理も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究テーマ総括を含む発表を5月に国内(東京大学)で1回行い、7月にはアメリカ・ケンタッキーにおける国際学会(Academia Latinitati Fovendae)にて本事業の総括を行う予定である。また8月あるいは9月に近世ラテン語文学研究の拠点であるドイツ・フライブルクとオーストリア・インスブルックを訪問し、海外研究者との交流を通じて本事業の成果を国外にアピールする。
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Causes of Carryover |
夏季に予定していた研究調査出張は2件は大学業務(学生引率)と重なったため実施しなかった。ただ代替として4月にイタリア・ローマにおける学会発表1件、6月にドイツ・ミュンスターにおける招待講演とドイツ・フライブルクにおける学会参加を行った。しかし代替の出張2件が予定していた研究調査出張2件より短期であったため、差額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の活動の結果、研究課題について新たに本年度7月末にアメリカ・ケンタッキー州レキシントンで学会発表する機会を得た。差額はこの学会参加発表のため使用する。
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Research Products
(4 results)