2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K02417
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
土屋 勝彦 名古屋学院大学, 国際文化学部, 教授 (90135278)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 越境文学 / インターカルチュラリティ / ポリフォニー / 多文化性 / 他者性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は、5月にオーストリア文学協会で講演を行い、当地で越境作家たちとも面談し意見交換した。同じく5月末には日本独文学会にて、4名の研究者たちとともにシンポジウム「文学はどこへ向かうのか―ドイツ語圏越境文学の諸相と可能性」を行った。まもなくその成果たる独文学会研究叢書が発行される予定である。9月には、世界文学・語圏横断ネットワーク研究集会において「越境文学から世界文学へ」というセッションで公募した結果、5名の発表者が集まりシンポジウムを行った。11月には『世界収集家』が早川書房から翻訳出版されたのを機会に、著者である越境作家トロヤノフを日本に招待し、東京、名古屋、神戸などで朗読会や講演会を行った。12月には名古屋市立大学人間文化研究所主催のシンポジウムで、越境文学研究に関する総括的な発表を行った。以上により、ドイツ語圏現代文学におけるインターカルチュラリティの課題に関して知見を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題に関するシンポジウムや越境作家の招待を実現することができた。当該作家との面談と意見交換を行い、その面談成果をまとめ発表した。ただし、当初予定していたもう一人の越境作家の招待については事情により延期することになったのは残念である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はベルリンとウィーンに出張し文献探索と資料収集を行うとともに、さらに当該越境作家たちの面談を行う。またで数名、日本に招待して国際シンポジウムや朗読討論会などを企画している。秋の日本独文学会ではオーストリア現代文学に関してシンポジウムを行うとともに、現在の越境文学に関するアクチュアルな状況について知見を深め、その成果を論文や研究発表によって成果を提示する予定である。
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Causes of Carryover |
もう一人の越境作家の招待費用として使用する予定であった予算が、当該作家の病気のため延期されたため。また3月のヨーロッパ研究出張を所用のため延期したことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の海外出張および作家たちの招待費用、さらにPC購入のために使用する予定である。
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Research Products
(13 results)