2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K02519
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
古閑 恭子 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (90306473)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ンゼマ語 / 名詞 / 声調 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、ガーナ共和国ウェスタン州ボニェレ(Bonyele)におけるフィールドワーク(2015年9月、2週間程度)で得たンゼマ語(Nzema、ニジェール・コンゴ語族クワ語派)名詞のデータの分析を引き続き行った。当初は、今年度も夏に現地調査に出かける予定だったが、私的事情によりできなかった。これまでの分析で、ンゼマ語の名詞は、音韻形態的特徴により、2つのクラスに分類される。両クラスを区別する重要な特徴が声調の違いであり、一方のクラス(不変化名詞)は、所有構造において名詞の第一音節が前部要素末と逆の声調になるが、もう一方のクラス(変化名詞)は、所有構造において、前部要素が所有接語のとき、語根頭がHでそれ以降はLに、前部要素が固有名詞のとき、接頭辞が前部要素末と逆の声調になり、語根全体がLになることが明らかになった。こういったンゼマ語の名詞クラスによる声調の違いは、Chinebuah (1971)などにわずかに言及されるのみで、まとまったデータに基づく分析はなされていない。一方で、ニジェール・コンゴ語族はかつて名詞クラスが豊富だったことが指摘されており、ンゼマ語の研究により、同語族諸言語研究の進展が期待される。今年度は、報告者が収集したすべてのデータの分析を終え、現在論文としてまとめているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
諸事情により、9月に予定していたフィールドワークにいけなくなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度は、出産・育児のため研究を中断しているが、再開後に論文発表できるよう、ンゼマ語名詞声調の論文を執筆中である。フィールドワークに関しては、育児のため、数年は行くことができない。したがって、1年ないし2年延長し、再開後はフィールドワークで調査を継続し、声調を中心としてンゼマ語の研究および基礎語彙集作成等の基礎研究を行う予定である。
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Causes of Carryover |
諸事情により、当初予定していたフィールドワークに行けなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
再開後、フィールド調査を中心に、書籍等購入に使用する予定。
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