2016 Fiscal Year Research-status Report
ゲルマン語強変化動詞形態組織発展に関する比較言語学研究
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15K02520
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 俊也 九州大学, 言語文化研究院, 教授 (80207117)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | strong verbs / preterite plural / Proto-Germanic / Verner's Law / morphological conflation / PIE verbal system / PGmc. verbal system / voiceless fricatives |
Outline of Annual Research Achievements |
LVC 2016大会(2016年5月28日九州大学伊都キャンパスにて開催)で、"Verner's Law Effects and Analogical Levelling" を口頭発表した。ゲルマン語の強変化動詞過去複数形に関して、ヴェルナーの法則による無声摩擦音の有声化の有無について詳細に分析し、強変化過去の形の歴史的発達に関する新たな考察を行った。 関連の研究について、これまで口頭発表したものについて、細部を増補しつつ論文として発表できるよう、準備を進めた。これらのうちの幾つかを、次年度(平成29年度)に公刊する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ゲルマン語強変化動詞の歴史的発達について、ゲルマン語資料に残る、これまで必ずしも着目されなかった特異な現象を手掛かりに、発達過程の再建を堅実に進める努力を継続している。 このやり方で、今後強変化第VI類動詞の発達についての説明理論の構築を行い、複数存在する形態的混交に関する相対年代の確定、あるいは、それらの混交とオストホフの法則の相対年代の確定等を、進められると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで行って来たように、ゲルマン語資料に残る経験的証拠に基づいて、ゲルマン語強変化動詞のシステムがどのように発達したか、新たな説明モデルを構築できると考えている。経験的資料に裏付けされた新たな説明理論を、「形態的混交」仮説の立場から、構築していく予定である。
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Research Products
(2 results)