2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Systemic Study of the Modality of Japanese
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15K02581
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
角岡 賢一 龍谷大学, 経営学部, 教授 (70278505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 海理 龍谷大学, 社会学部, 教授 (30329338)
福田 一雄 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (80143741)
飯村 龍一 玉川大学, 経営学部, 教授 (80266246)
加藤 澄 青森中央学院大学, 経営法学部, 教授 (80311504)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | モダリティ / 機能文法 / モーダライゼイション / モデュレイション |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の共同研究者五人による成果として、2016年12月にくろしお出版から公刊された『機能文法による日本語モダリティ研究』を挙げることができる。これは書名の通り、機能文法による枠組みで日本語モダリティ体系を分析したものである。五人による分担は以下のようであった。第一章飯村龍一 担当 機能文法による日本語モダリティ分析に向けて 第二章五十嵐海理 担当 陳述論の系譜とモダリティ 第三章福田一雄 担当 機能文法での叙法体系・モダリティの定義 第四章角岡賢一 担当 機能文法による記述体系 第五章角岡賢一 担当 モダライゼーションとモジュレーションの下位分類 第六章加藤澄 担当 テクスト分析の中で対人的言語資源を考える 第七章角岡賢一 担当 結び
このように本書は、研究史から理論・応用へと一貫した章立ての元にモダリティ研究史を踏まえながら日本語モダリティ体系を明らかにするように努めた。モダライゼーションの下位区分としては、能力性・証拠性・蓋然性・通常性という四つを立てた。モジュレーションの下位区分としては、必要性・義務性・許可性・期待性・志向性という五つを立てた。更に特筆すべきは、叙法体系として選択体系網によって全体像を示したことである。選択体系網というのは機能文法独特である図示で、これによって複雑な体系を一枚の図に納めることが可能である。叙法構造全体となると、状態か呼称かという選択に始まって、モダリティは六箇所ほどの選択を経て図では右端に置かれるそれは即ち、モダリティというのは叙法構造全体から眺めるとほんの一部に過ぎないという事実を視覚的に明示しているのである。このようにモダリティ及び叙法構造を捉えることができたのは成果である。
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Research Products
(15 results)