2016 Fiscal Year Research-status Report
言語使用実態に基づく日本語記述文法の計量的評価法と応用方法の開発
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15K02583
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
森 篤嗣 帝塚山大学, 現代生活学部, 准教授 (30407209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内丸 裕佳子 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (00550964)
中俣 尚己 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (00598518)
松田 真希子 金沢大学, 国際機構, 准教授 (10361932)
茂木 俊伸 熊本大学, 文学部, 准教授 (20392540)
山本 和英 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (40359708)
建石 始 神戸女学院大学, 文学部, 准教授 (70469568)
岩田 一成 聖心女子大学, 文学部, 准教授 (70509067)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日本語教育文法 |
Outline of Annual Research Achievements |
・コーパスによる既存の文法記述の検証 ・既存資料の調査に基づいた偏りの調査 ・検索を容易にするための形態素解析辞書の改良 上記の三つの作業を並行して進めた。とりわけ,形態素解析辞書の改良に向けて,BCCWJだけではなく,各自が構築した特定分野コーパスを用いて,特定の言語形式を思った通りの形で抜き出せるかどうかについて試行錯誤をおこなった。こうした分析結果を共有するために,2017年2月24日に兵庫県西宮市にて報告会をおこない,研究代表者・研究分担者がそれぞれの進捗を報告した。検討の結果,文法形式の抽出はかなりの精度で可能となってきていることがわかったが,複合名詞の結合方法などに課題があり,精度が悪くなっている部分が見受けられたので修正をおこなった。また,品詞体系をどのように定義するかについても議論となり,日本語母語話者にとってより直観的になるように修正をおこなった。 次年度は精度を改良した形態素解析辞書に基づき,「コーパスによる既存の文法記述の検証」並びに「既存資料の調査に基づいた偏りの調査」を進めていく予定である。とくに,日本語教育に対して,OPIなどレベル別コーパスでの学習者の言語使用との突き合わせをおこない,偏りが学習の言語使用にどのように反映されているかを検証するため,学習者コーパスとの突き合わせをおこない,レベルとの相関を検討するなど,現実の言語現象の分析に基づいた有益な知見を提供できるように分析を進めていくことを心がける。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
問題なく順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果を学会発表や論文として公開を進めていく。
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Causes of Carryover |
適切な人材が見つからず,コーパス処理をおこなうアルバイトを十分に雇用できていないため,主に人件費が使われずに次年度使用額が生じている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
適切な人材の確保に努め,より本格的なコーパス分析をおこなうために,雇用時間を増強する。
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Research Products
(7 results)