2017 Fiscal Year Annual Research Report
Reconstructing English Grammar in Terms of Cognitive Pragmatics
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15K02620
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Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
内田 聖二 奈良大学, 教養部, 教授 (00108416)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 関連性理論 / 高次表意 / 一致現象 / テクスト / ダイクシス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は認知語用論としての関連性理論のなかで発展してきた、メタ表象、高次表意といった概念から英文法を見直し、項目縦断的に新たな視点から体系化を試みたものである。具体的には、高次表現、照応表現、テクスト現象に焦点を置き、それらを統一的に説明できる原理を追及したものである。 最終29年度では、日本英語学会第35回大会(東北大学)のシンポジウム「慣用表現・変則的表現から見える英語の姿」の講師として「テクストのテンスとダイクシス」のタイトルで発表し、従来の文法では説明できない言語現象を認知語用論の観点から説明した。前年のシンポジウム論文を『英語語法文法研究』24号で発表した。また、Eun-Ju Nohとの共著で'Metarepresentational Phenomena in Japanese and Korean'を奈良大学紀要第46号に発表した。また、シリーズ「英文法を解き明かす」の第10巻、『コーパスと英文法』を共同編集した。 28年度では、英語語法文法学会第24回大会(奈良大学)でシンポジウム「Spoken EnglishとWritten Englishをめぐって」の司会、講師として「ダイクシス、あるいは時間・場所・人称の一致について」のタイトルで発表した。認知語用論的な視点からみれば、文法からは説明が難しい、テクストにおけるダイクシス現象を統一的に処理できることを示した。また、27年度メタファー研究会で行った、lectureを基にして「関連性理論とメタファー -より一般的な説明をめざして-」(『奈良大学紀要』45号)を執筆し、本研究と関連する現象にも言及した。 なお、27、28年度において、シリーズ「英文法を解き明かす」(全10巻)(研究社)の編者として『話しことばの構造』(9巻)『規範からの解放』(4巻)『文をつなぐ』(3巻)『名詞と代名詞』(1巻)の出版に貢献した。
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[Book] コーパスと英文法2017
Author(s)
滝沢直宏(八木克正、安井泉との共編)
Total Pages
xii+226
Publisher
研究社
ISBN
978-4-327-23810-0