2015 Fiscal Year Research-status Report
在日外国人情報弱者のための母語による子女の学校教育関連情報提供システムの構築
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15K02627
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐々木 良造 秋田大学, 国際交流センター, 助教 (50609956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八重樫 理人 香川大学, 工学部, 准教授 (30410848)
吹原 豊 福岡女子大学, 文理学部, 准教授 (60434403)
助川 泰彦 首都大学東京, 国際センター, 教授 (70241560)
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Project Period (FY) |
2015-03-01 – 2019-03-31
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Keywords | 福祉言語学 / 言語的弱者 / 高校進学情報支援 / 在日外国人家庭 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度(2015年度)は、2015年11月に研究代表者・研究分担者が集まり、本科研について、調査・作業の進め方、本科研の到達目標、研究成果の発表について議論した。 調査・作業の進め方は、(a)茨城県東茨城郡大洗町の日系インドネシア人コミュニティ(以下、大洗コミュニティ)において、必要とされる学校教育についての情報、特に高校進学に関する情報のニーズを収集する。(b)ニーズ調査に基づいき、高校進学に関する情報を収集し、日本語版を作成する。(c)日本語版をインドネシア語に翻訳する。(d)高校進学に関する情報の日本語版、インドネシア語版を大洗コミュニティの関係者に見てもらい、フィードバックを得る。(e)フィードバックに基づき、内容を修正する。という手順とした。本科研の到達目標は、上記(a)から(e)のサイクルで、高校進学に関する情報の日本語版・インドネシア語版の作成を引き続き行い、高校進学に関する情報をまとめ、2017年度にWeb試験公開、2018年にWeb本公開を目指すこととした。研究成果として、2016年9月に行われる日本語教育国際研究大会で、本科研の進捗状況を発表することとした。 2016年1月に大洗コミュニティの関係者に対してインタビューを行い、高校進学情報に関する情報のニーズ調査を行った。ニーズ調査の結果、日本人家庭では当然の情報と思われる「卒業後の進路」に関する情報が不足していることが判明した。このニーズ調査に基づき、現在、茨城県内の全ての公立高校の進学先・就職先の調査を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大洗コミュニティにおける聞き取り調査に基づき、進学に関する情報を集約している。また、聞き取り調査の結果について、2016年9月に行われる日本語教育国際研究大会で発表する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年度は「研究実績の概要」に記した手順で、高校進学に関する情報のニーズを収集し、日本語版およびインドネシア語版の作成を進め、大洗コミュニティの関係者からフィードバックを得ながら、高校進学情報を蓄積していく。 2017年度も引き続き情報収集を行うとともに、Web上での試験公開を目指す。2018年度は本公開とし、利用者からのフィードバックを得る。 また、上記の調査・作業の適当な時期に学会等で発表を行うとともに、論文として発表する準備を進める。
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Causes of Carryover |
研究分担者である助川泰彦が東北大学から首都大学東京へ異動となったため、申請時に想定していた旅費(東京での打ち合わせ)がかからなくなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は、国際学会での発表が予定されている。また、進学情報のインドネシア語訳のための人件費(翻訳)としての使用を予定している。
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