2015 Fiscal Year Research-status Report
大学教育を支えるアカデミック・ジャパニーズの習得過程の分析とそのルーブリック化
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15K02647
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
木下 謙朗 龍谷大学, 経済学部, 講師 (00587149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 弥生 東京海洋大学, その他部局等, 教授 (90293092)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アーカイブス / タグ / キーワード / ルーブリック / 評価項目 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:アカデミック・ジャパニーズ(以下、AJ)教育と隣接領域における実践研究のアーカイブス構築を目指し、構築したものをアーカイブスとして発信する。また、AJスキルの習得指標となるルーブリックの構築を目指す。 アーカイブスの構築:ライティングに関連した実践報告とライティング以外の実践報告をそれぞれ6編を、複数の収録雑誌(6雑誌)から選定し、それぞれに実践報告の特徴を表す(対象、手法、目的、評価、概念に関する)タグを付与したものをデータベース化した。平成28年2月に、AJグループ研究会にてこのデータベースについてのポスター発表をおこなった。 ルーブリック:AJ実践報告においてどのようなAJの構成概念・要素、評価基準・方法についてどのように記されているのか(いないのか)、AJジャーナルの中から実践報告を20編抽出し、内容分析をおこなった。その結果を平成27年10月に日本語教育学会にてポスター発表をおこなった。また、上記の結果を踏まえ、AJ実践の中でどのような評価をおこなったのか、その評価で何が得られたのかについて、AJジャーナルに載せられた6編の著者にインタビュー調査をおこなった。その結果、①成績と、各実践の評価との完成が強くなく、参加度・積極性といった態度に関する評価点を持つもの、②評価観点は何らかの形で学習者に示されているが、ルーブリックのみではない(教師のフィードバック等)もの、③相互評価の可能性、自己モニターの可能性を試みているものの三つについて、実践間で共通する傾向がみられた。平成28年2月にAJグループ研究会にてこの調査結果についてポスター発表をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力者の尽力により、実践研究の収集・分析が進み、10月2月に計3件の中間報告をすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
アーカイブス:タグ付けの分類指標を検討し、実践報告へのタグ付けの充実を図る。また、Accessを利用したデータベースの構築を開始する。 ルーブリック:実践報告の中から、①文面から読み取れる評価観点、②実際に使用したであると思われる評価観点、③実践されていはないが、必要である(役立つ)と考えられる評価観点を実践の目標と照らし合わせながら抽出する。抽出した評価観点項目を精査し、ルーブリックの構築を開始し、日本語教育実践者へのインタビューから得られた知見を利用し、評価項目の再検討を行う。
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Causes of Carryover |
平成27年度は、資料収集・データ入力およびプレ調査のインタビューをすべて研究代表者、共同研究者、研究協力者間で行ったため、謝金が発生しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度には、データ入力およびインタビューを実施することから、前年度からの繰越助成金を使用する予定である。あわせて、本年度は当科研でのワークショップを実施することから、その経費に充てる予定である。
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Research Products
(3 results)