2016 Fiscal Year Research-status Report
大学教育を支えるアカデミック・ジャパニーズの習得過程の分析とそのルーブリック化
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15K02647
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
木下 謙朗 龍谷大学, 経済学部, 講師 (00587149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 弥生 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (90293092)
佐藤 正則 山野美容芸術短期大学, その他部局等, 講師 (50647964)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アーカイブス / キーワード / タグ / ルーブリック / 評価項目 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:アカデミック・ジャパニーズ(以下、AJ)教育と隣接領域における実践研究のアーカイブス構築を目指し、構築したものをアーカイブスとして発信する。また、AJスキルの習得指標となるルーブリックの構築を目指す。 アーカイブスの構築:広義の意味でのAJにおける実践報告について、8分野15学会誌系44編を選定し、それぞれに実践報告の特徴を表す(対象、手法、目的、評価、概念、理論的背景の傾向)について分類し、その傾向を分析した。 日本語教育学会研究集会第7回において、分野の異なるジャーナルに掲載されたL1、L2学習者への実践報告28編を対象としてコーディングで分析を行い、学習目的には「クリティカルリテラシーの養成」、「自律的な学習の推進」といった学習を進める姿勢に関わるものや、「社会人に必要な基礎能力」といった全人教育的なものが見られた旨を報告した。ルーブリック:近年、口頭発表やレポートなどのパフォーマンスについて、ルーブリック等の判断基準を使用し評価する教育機関が増加しているが、高等教育機関においてルーブリックを利用し評価を行っている報告35例から、近年の大まかなパフォーマンス評価についての動向について、第41回アカデミック・ジャパニーズ・グループ研究会において報告した。 さらに、第23回大学教育研究フォーラムにおいて、東京海洋大学の初年次必修科目である「日本語表現法」において、プロセス重視のレポート作成にピア・レスポンスを複数回取り入れてきたが、アンケート調査結果をもとに、学生が学習をどのようにとらえ、何を「楽しさ・つまづき・必要」と感じていたのかについて10余年間の変化を報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力者の尽力により、実践研究の収集・分析が進み、11月、2月、3月に計3件の中間報告をすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
アーカイブス:タグ付け分類指標検討後、実践報告(64~72編)のコーディング作業を行う。それに伴い、データベースの試作版を構築する。 ルーブリック:AJ実践報告の中における、全人的なまなび、能力別学び、言語的レベル別などの細目別に、先行研究を参考にしながら不足分を補充する作業を行う。
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Causes of Carryover |
人件費・謝金等が予定ほどかからなかった分、旅費等が予定ほどかからなかった分。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究打ち合わせおよび成果発表のための旅費に使用する。
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Research Products
(3 results)