2016 Fiscal Year Research-status Report
『スペイン語学習のめやす』に基づく教授法・教室活動に関わる研究
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15K02699
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
大森 洋子 明治学院大学, 教養教育センター, 教授 (60233277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 君代 上智大学, 外国語学部, 教授 (10365679)
四宮 瑞枝 早稲田大学, 文学学術院, 講師(任期付) (20732671)
落合 佐枝 獨協大学, 国際教養学部, 非常勤講師 (40534558)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 授業活動 / 参照基準 / 語用論 / 異文化理解 / 教室における学習言語使用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「スペイン語学習のめやす」に基づいて、12のテーマにそって、教室活動例の策定とその検討を行なってきた。活動の母体であるスペイン語教育研究会メンバーを中心にテーマごとに担当者を決定し、例会で発表し、その内容について検討してきた。特に、文化項目、語用論的観点からの導入、またそれぞれのテーマのコミュニケーション目標を考慮し、なおかつ文法、語彙の導入についても検討を行なった。特に、高校、大学レベルの学習者の知的好奇心をみたす練習になっているかなどを考慮し、どのように評価するかについても議論を行なってきた。これらは、最終年において、検討事項をより考慮して再提案し検討を重ねると同時に、すべてのアクティビティを共通のフォーマットで提示、活動の評価についてもある程度の示唆を加え、実際の授業での使用が可能になるように工夫をしていく予定である。 さらに、スペインからスペイン語教育専門家Mar Galindo氏を招聘し、言語教育における社会文化項目の重要性、またその教育の方法、言語における誤用論的側面の導入の方法、さらに授業における学習言語(スペイン語)の使用についてなど、ワークショップを開催し、授業での活動の方法等について検討を重ねた。 これらの活動は、様々なグループからのフィールドバックを得ることができ、関西を中心とするスペイン語教育グループとの共同研究会等が実施された。また言語を超えた研究活動も実施することができ、国際文化フォーラムによる学習のめやす二基づく研究会とその意義についての研究集会、ドイツ語、フランス語教員等とのヨーロッパ参照基準とそれぞれの外国語の学習状況などについての研究交流が行なわれ、これらについては今後も引き続き行なう予定であり、スペイン語教育をより客観的な観点からの研究につなげていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「スペイン語の学習のめやす」で設定した12のテーマについて、すべての活動項目を提案し、それについての検討を終えている。月1回の会合において、今後は、それぞれの活動の整合性を検討するとともに、さらに活動が多岐にわたっているか(初級で教えたい項目を網羅しているか、活動がよりバラエティーに富んでいるかなど)を検討、また活動の評価をどのようにすればよいかなどを念頭に、共通のフォーマットにおさめていくことが今後の課題となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでと同じように、アクティビティ作成については、担当者を決定しそのグループが提案、その他のメンバーがコメントし、さらに検討し、より完成度の高いものにしていく。1、2例より完成度の高いものを示し、それを模範として、作業を進めていく予定である。検討は、ほぼ月1回の割合で行なっていくが、場合によっては臨時の会合も開き、作業をすすめる。 また、スペイン語教育および他言語教育からのフィードバックなどを積極的に求めて、それらを参考に具体的な活動例、文法の位置づけなどについてより明示的な説明を行なっていく。
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Causes of Carryover |
作成したアクティビティの出版にすぐ取りかかる予定であったが、より精査、検討が必要なことが分かり,出版を先送りし、1つ1つの検討を行なうこととした。 また、さらに授業実践においては日本学習者の学習スタイル等についての調査、アンケートもできるなら行なうこと、また我々が提案するアクティビティ実践でどのような効果が得られるかなど、授業実践の研究も必要と思われ、それらについての専門家との情報交換などの必要も考え、最終年度にワークショップなどを開くことも考え、本年度に使用額を残した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
簡単な報告書の作成(試行版)や国内外の教育専門家との情報交換のためのワークショップ等の開催を考えている。
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Remarks |
スペイン語教育研究会GIDEのページではこれまでの成果物、さらに日々の活動情報が載せられている。
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Research Products
(4 results)