2017 Fiscal Year Annual Research Report
English as the lingua franca of Asia, and dialogue with Japan's neighbors
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15K02707
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
李 洙任 龍谷大学, 経営学部, 教授 (40288634)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 共生教育 / 他者への共感力 / 自民族中心主義 / Autonomous learning / Asian English |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、英語教育の新たな目的論の観点から「共生」を重視し、「他者への共感力」をめるための英語教育の実践と効果を考察することを目的とした。北朝鮮とアメリカとの外交関係の悪化から、東アジア地域に戦争が勃発するかもしれないという高まる緊張の中で、英語がアジアのリングア・フランカとして機能していることを学習者に体感させる教育環境を設定した。韓国の学習者とのInterpersonal Communication Task(個人間コミュニケーション課題)を課すことにより、Student Engagement(学習者の積極的関与)がどのように変化するかを調査した。基礎的知識を学習した上で、2017年には韓国で開催された英語によるワークショップでの日本人学習者がどの程度Engageできるかを観察し、録画されたデータを検証し、質的、また数量的に学習者の英語力を分析した。日韓の学習者の間のコミュニケーションのおいて韓国人学習者の歴史に関する情報が、日本人学習者が持つ情報量より圧倒的に多く、how to speak Englishよりwhat to speak aboutで、日本人側が沈黙に陥ってしまい、コミュニケーションにおける最大の支障になる要因になることがわかった。以下が具体的に判明した結果である。①アジア地域に対しての知識のなさは学習者の興味や関心に相関する。②テストスコアーで高得点を出す学生に関して、スキルが一定度あっても話す内容、すなわちコンテンツがない場合、コミュニケーションを発展させることができないことがわかった。同時に韓国の文化に関心がある学習者は、スキル(テストでの点数)が弱くても、韓国の学生とのコミュニケーションを成功させた。③韓国の学習者は、政治や社会に関心を深めており、特に平和に関しての洞察力が日本人学習者より深くそれの視点が英語力に影響していることがわかった。
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