2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research on creating a system of English pedagogical grammar that contributes to the development of practical English skills
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15K02726
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
岡田 圭子 獨協大学, 経済学部, 教授 (90316274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 典子 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (60261723)
綾野 誠紀 三重大学, 教養教育院, 教授 (00222703)
中西 貴行 獨協大学, 経済学部, 准教授 (10406019)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 学習英文法 / 第二言語習得 / 受動文 / 母語への気づき |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本語を母語とする英語学習者の英語の様々な統語構造に関する知識調査を行った。その中で、日本語の母語話者の受動文に関するメタ言語知識について検討した。特に受動文を派生する際の受動形態素、また、各種受動文内の名詞句及び後置詩句の統語的特性について明らかにした。具体的には、direct / indirect passiveの2種類に分類し、さらにtransitive / ditransitive等に項目を整理し、統計分析を行った。被験者を3つのタイプに分け、分散分析を行った結果、被験者の少数のみがhave-causativeを使用したことが鮮明となり、have-causativeの使用、習得の困難さが顕著となり、また、direct / indirect passiveを肯定文と解釈する被験者が多いことが示された。これらの基礎研究によって得られた知見に基づき、日本語母語話者の第二言語としての英語習得に関する調査のデザインを行い、母語への気づきを促す指導の重要性を主張した。これらの成果に基づき、平成29年度には、日本第二言語習得学会で発表をおこない、また、この成果をもとに、各自の研究も深めた。永井は複言語主義教育の有り方を検討しており、2018年9月に予定している国際学会での発表では、第二言語習得における言語間の影響に関する研究(Kellerman 1995など)から得られた「言語間の客観的類似性と差異性は、学習者が認識する主観的類似性と差異性と必ずしも一致しない」という知見を基に、複言語主義教育ではまず母語への気づきを促し、学習者に学習言語に対する内省的態度を養成する必要があることを主張している。また、岡田は、高校生の英語習得における言語への気づきを高める高大連携の研究を進めている。このように、本研究を実施した意義は大きかったと思われる。
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Research Products
(8 results)