2018 Fiscal Year Annual Research Report
The acquisition of English and Japanese motion expressions by second language learners with typologically different first languages
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15K02749
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
稲垣 俊史 同志社大学, グローバル地域文化学部, 教授 (00316019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 スーチン 大阪府立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (50405354)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 第二言語習得論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、中国語話者、英語話者、韓国語話者による日本語の移動表現(例.ジョンが家に走って入った)の習得、ならびに日本語話者による英語の移動表現(e.g., John ran into the house)の習得を容認度判断タスクと産出タスクを使って調査し、母語と目標言語における移動事象の語彙化パターン (Talmy, 1985) の違いが移動表現の第二言語習得にどのように影響するかを検証することである。 平成28年度は、以下の二つを行った。1) 産出研究(ストーリー・ライティングタスク (cf. Harley, 1989) を用いた研究)のデータの分析を進めた。2) 容認度判断研究を行うため、Inagaki (2004) で用いられた容認度判断タスクの中国語版を作成した。1) で得られた産出データは、筆者がこれまでの研究で収集した容認度判断データを補完するものであり、分析を進めることにより、学習者の中間言語体系を別の角度から検証できる。2) で開発した中国語版と以前開発した日本語版を用いることにより、中国語を母語とする日本語学習者のデータ、ならびに中国語話者の母語のデータの収集が可能になる。今後、この二種類のデータを収集し、そのデータを比較、分析することにより、稲垣 (2010) で得られた中国語話者による日本語習得の結果がL1の影響によるものであるかが検証できる。 平成29年度、30年度は上記の二種類のデータの収集を行なった。現在収集したデータの分析を進めている。
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