2017 Fiscal Year Annual Research Report
Designing a better intercultural exchange project for improving communication skills in English
Project/Area Number |
15K02758
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Research Institution | Chiba University of Commerce |
Principal Investigator |
山内 真理 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (40411863)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 英語教育 / WTC / L2 Confidence / Virtual Exchange / 動画利用 |
Outline of Annual Research Achievements |
オンライン異文化間交流(Virtual Exchange: VE)は,英語の使用経験が不足しがちな日本人英語学習者にとって異文化接触と英語使用の経験を積む格好の機会であるが,これを活かせるかどうかは本人の積極的関与の度合いに左右される。本研究の対象となる日本人大学生は英語習熟度がCEFRのA1からA2程度であり,英語力を伸ばしたいという気持ちが強い。一方で英語に対する苦手意識も強く,この自信のなさが積極的参加を妨げる要因となる。彼らがVEをフル活用し,英語運用能力を含む異文化間コミュニケーション能力(ICC)の土台づくりができるよう, 彼らに適した形でのVEを設計することが本研究の目的である。 VEへの関心, 異文化の人々への好奇心や親近感, 英語で話したいという思いは, VEへの参加を促進しうるが,初めて会う人に対するコミュニケーション不安や外国語不安は,参加の妨げとなりうる。交流機会や交流相手への関心を高めるのに有効なビデオ通話は,同時にコミュニケーション不安や外国語不安を強めるコミュニケーション形態でもある。 こうした情意要因を考慮し様々な形でのVE実践を重ねた結果(計6件)「グループ動画の共有を主体としたFacebookグループでの交流」が英語に対する過度な苦手意識の払拭に有効であることが確認された。臨場感の点ではビデオ通話には及ばないが,非同時型コミュニケーションとグループ作業が参加を容易にし,動画についてのやりとりで英語使用経験を積むことができる。映像のもつ非言語情報が意思疎通を助け,相手への親近感と好奇心を高める。授業に組み込むことでミスコミュニケーションへの対処を支援でき,授業内活動と組み合わせることで文化的気づきを促しやすい。プラットフォームや活動成果の管理等,改善の余地はあるが,習熟度の低い学習者に適したVEとして有効な実施形態であると言える。
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