2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on the Basic Lexical Collocations in the Russian Language Education
| Project/Area Number |
15K02759
|
|---|
| Research Institution | Sophia University |
|---|
Principal Investigator |
秋山 真一 上智大学, 外国語学部, 准教授 (90636276)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 正典 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (80281450)
朝妻 恵里子 慶應義塾大学, 理工学部(日吉), 講師 (00744806)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
| Keywords | ロシア語教育 / 教科書 / コロケーション / コーパス言語学 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者および研究分担者、そしてリサーチアシスタントの作業を通じて、3年間で日本で刊行されているロシア語初級用教科書すべての例文のデータベースを完成させることができ、そのデータを用いればSketch Engine等のコンコーダンスソフトを使ってコロケーションのデータを分析できるようになった。本研究の成果であるデータを直接的・間接的に利用して、学会における研究発表や研究論文を発表することができた。また、研究代表者はNHKラジオ「まいにちロシア語」入門編を2018年4月から担当することになったが、そのテキスト等にコロケーションのデータを反映させることができ、有効活用することができた。
今日、英語以外の外国語教育における語彙研究は、語レベルから語結合、つまり、コロケーションのレベルへと移行すべき時を迎えている。英語教育におけるコロケーション研究は過去の膨大な蓄積を誇っているが、英語以外の外国語教育の一例としてロシア語教育を鑑みれば、コロケーション辞典はもとより、語結合を意識した語彙集さえ見つけ出すのは難しいのが現状である。オーラル・チャンクと呼ばれる「語と語のかたまり」を自由に操る能力が言語運用能力向上のカギとされる研究も相次いで発表されている昨今、英語以外の外国語教育におけるコロケーション研究は喫緊の課題であるわけだが、本研究の成果によりロシア語教育におけるコロケーション研究に一定の貢献ができたと考える。特に本研究で作成したデータベースにより、現代ロシア語のコロケーションを語結合（名詞＋動詞、動詞＋名詞、形容詞＋名詞など）レベルで計量言語学的に分析し、より効果的なロシア語の語彙教育を目指すための情報を提示することができるようになったと考える。
|
