2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on English Digital Textbooks in Korea:Implication for Japan
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15K02798
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Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
カレイラ松崎 順子 東京経済大学, 全学共通教育センター, 教授 (40454186)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 英語教育 / 教育格差 / 韓国 / デジタル教科書 |
Outline of Annual Research Achievements |
隣国の韓国では先駆けて小学校に英語教育を取り入れ,政府主導のもと英語教育にICT(情報通信技術)を積極的に取り入れてきた。本研究では,特に,その中でもデジタル教科書に注目をし,韓国の先例から日本はどのようなことを学べるかを検討するために,日本の同類のデジタル教材との比較を行った。 その結果,韓国の小学生対象の英語のデジタル教科書は日本の同類のデジタル教材と比較すると,コンテクストの観点では,対話者の国籍および対話場所がすべて特定されており,コンテクストの特定化率が非常に高いということが明らかになった。また,学年が上がるにつれて対話場面もより日常的な場面が多くなり,学習者である小学生の発達・認知・社会的段階を踏まえて制作されていることがわかった。さらに,語彙面においても日本の同類の英語のデジタル教材よりもバランスよく掲載されていることが明らかになった。 これらのことから,グローバル化に向けコミュニケーション能力を育成しようとするならば,コンテクストの特定化がなされているテキストや教材を学校で使用すべきであり,さらに,語彙においてもコンテクストにあった基礎的な語彙を何度も繰り返し使えるような英語のデジタル教科書を日本も作成していくべきであると示唆できる。日本も小学校で英語が必修化され、教科書やデジタル教科書が各出版社から出版された。今後はこれらのデジタル教科書と韓国のデジタル教科書の比較を行っていきたいと考えている。 一方で,韓国の英語教育が一概に成功しているとはいい難い面もあるので,韓国の先例から問題点なども学び,今後の日本の英語教育に教訓として生かしていくべきであろう。
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Research Products
(6 results)