2016 Fiscal Year Research-status Report
国際英語論に基づくアプローチの有効性―英語学習者の心的障壁克服の実証
Project/Area Number |
15K02804
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
塩澤 正 中部大学, 人文学部, 教授 (10226095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 寛 中京大学, 公私立大学の部局等, 準所員 (90301639)
倉橋 洋子 東海学園大学, 経営学部, 教授 (10082372)
小宮 富子 岡崎女子大学, 子ども教育学部, 教授 (40205513)
下内 充 東海学院大学, 人間関係学部, 教授 (50249215)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 国際英語論 / World Englishes / ELF / 不安 / 英語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究の目的は「国際英語論」という新しい世界諸英語を寛容的に受け入れるという考え方が日本の英語学習者たちの言語学習に対する「不安」の克服に有効であることを実証的に調査・提示することである。国際英語論の理論的枠組みを日本の英語教育の現場に合わせて再構築し、応用法を具体的に提示し、データに基づきながらその有効性を実証的に示したい。最終的には、教材として提示することを目指している。 本年度の成果はいずれも3月に大学英語教育学会中部支部研究大会で発表した3つの口頭発表に集約される。1つ目は、国際英語論に於ける「国際英語」の意味とその教育的示唆について、2つ目は、国際英語の一つとしての"My English" モデルの提案、そして、最後に英語エッセイに見られる日本人英語の文法の特徴に関する国際英語論的分析である。いずれも、世界諸英語を寛容的に受け入れるという考え方の理論背景と、その教育的な効用と効果を検証したものである。この発展的な研究は本年度6月に行われる世界英語学会での4件の発表として世の中に出る。 また、本年度(2016年)はこのメンバー全員でくろしお出版より『「国際英語論」で変わる日本の英語教育』を出版し、昨年までの研究の成果を発表した。理論面と実践面、さらには今後の予想や課題を5名がそれぞれの領域から提案をした。また、吉川はこれに加えて、『英語学と英語教育の接点』を出版した。これに本研究の成果の一部が収められている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究担当者5名が、それぞれ分担された領域できちんと仕事をし、その成果を論文や口頭で着実に発表している。これから行うデータ収集もあるので、不明な部分もあるが、今のところ順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
「国際英語」の一つとしてのい「自分の英語」を寛容的に受け入れるという考え方が日本の英語学習者たちの言語学習に対する「不安」の克服に有効であることを証明するだけの、実証的なデータの追加収集と、その応用として教材や言語アクティビティーの提案をする予定である。最終的には、さらにいくつかの論文とし、また、教材として出版することを目指す。それぞれ分担領域があるので、それに従って各自着々と研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
最終年度での海外発表が決まったため、その旅費として4名が前年度の予算をいくらか繰り越したことが最も大きな理由である。特に研究が遅れているというわけではない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記のように、5名の共同研究者の内4名が海外で研究成果を発表するため、その多くが旅費として使用される。また、人件費やその他の項目に予定通り使用する。
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Research Products
(15 results)